Core i7だけどデカすぎない「Studio XPS」の実力を探る:64ビットの至福(2/2 ページ)
Core i7は興味があるけれど、マザーボードもケースも大きすぎ……と、お嘆きのアナタ。デルのStudio XPSなら、そんな心配も不要です。
ベンチマークテストでは高い性能を証明
ベンチマークテストに利用した評価機は、CPUがCore i7-920(2.66GHz)、メモリが3Gバイト(1Gバイト×3)、HDDが500Gバイト(7200rpm)、グラフィックスカードがRadeon HD 4850、OSは64ビット版Windows Vista Ultimate(SP1)という構成だ。Windows Vista標準のエクスペリエンスインデックスは右の画面の通りオール5.9をマークし、文字通り極上の操作感を体験できる。グラフィックスカードにRadeon HD 4850を搭載しているため3D描画性能も上々で、PCMark05、3DMark06ともに10000オーバーと圧倒的なスコアとなった。FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3もHIGHで8000超と文句なしである。
PCMarkVantageは32ビット(x86)と64ビット(x64)の両方を実行した。デジタル保存(Memories)、ゲーム(Gaming)、ミュージック(Music)、コミュニケーション(Communication)、どれもハイレベルなスコアをマークしており、HDコンテンツの視聴や管理、ゲームプレイなど、どんな用途にも快適に使えることを示している。Music以外はx64のほうが5%前後高速だが、Musicのみx86のほうが高くなるのは、本機に限らず共通した傾向だ。
ベンチマークテスト実行中に暗騒音32dB、室温25度の環境で本体正面から20センチと近い距離に騒音計を置いて測定したところ、アイドル時で42dB、負荷時はだいたい44dB前後で推移するが、4コア+Hyper-Threadingが有効になるようなマルチスレッド処理になるとはっきり動作音が上昇し、ピーク時は50dBまで上昇することがあった。顔から20〜30センチ程度の距離に置いているとアイドル時でもはっきりと動作音は分かり、高負荷時にはうなるような印象もあり、静音性に優れているとはいい難い。それでも全体的にトーンは抑えられているのでエアコンなど生活騒音のある中や、本機を机の下に置いた状態では騒音源として目立った存在でもないという印象だ。
XPSシリーズの性能をリーズナブルな価格で入手可能
直販サイトでの価格は、Core i7-920、メモリ6Gバイト(1Gバイト×6)、750GバイトのHDD、DVDスーパーマルチドライブ、Radeon HD 4850搭載のグラフィックスカード、Windows Vista Home Premium(SP1)という構成で12万9980円となっている。これだけの高い性能をコンパクトなボディにまとめ、かつこれだけのリーズナブルな価格を実現しているのはうれしい限りだ。
3Dゲームも快適にプレイできる高性能を持っているが、本格的なゲーム用途となると、CPUだけでなくグラフィックスカードも含めた高負荷状態が長時間続くことになるので、電源にそれほど余裕がない本機はあまりお勧めできない。ゲームが主目的ならば、やはり上位ブランドのXPSシリーズが無難だろう。一方、Adobe Photoshop Lightroom 2.0、Adobe Photoshop CS4/CS4 Extendedなど64ビットネイティブに対応したクリエイティブアプリケーションも増えてきたので、そういったアプリケーションを利用するユーザーにとっては有力な選択肢となる。また「高性能なPCが欲しいがXPSシリーズでは(ゲーマー色やボディデザインが)濃すぎる、大きすぎる」と感じていた人にもお勧めだ。
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