AM3とDDR3メモリに対応したMSIの「790GX-G65」で遊ぶ:イマドキのイタモノ(3/3 ページ)
「微妙なラインアップ」のDDR3対応Phenom IIが使える790GX-G65。その使い勝手とオーバークロック性能、そして、“禁じられた遊び”を検証してみた。
Phenom II X3 720「オーバークロックは3500MHz」の性能は?
790GX-G65は、PCMark05のトータルスコアで6000近いスコアをマークしており、十分なパフォーマンスを発揮していると考えていいだろう。ただし、3DMark06のスコアを見る限り、3D性能は何とか使えるといったレベルだ。最新のゲームでなければ何とか遊べるだろうが、快適なゲーム環境を重視するならグラフィックスカードの追加を考えるべきだろう。
手動のオーバークロックにもチャレンジしてみた。CPUは上記と同じPhenom II X3 720 Black Editionを使用し、FSB設定以外はすべてデフォルト設定のままだ。自動オーバークロックでは3080MHzに達したが、全手動ではそれを上回る、FSB 250MHz、動作クロック3500MHzでベンチマークテストを完走させることができた。FSBを255MHzまで上げると、BIOSは起動するものの、OSが起動できなくなってしまった。コア電圧を上げればもう少し行けるだろうが、デフォルト電圧ではこのあたりが限界のようだ。
なお、3500MHzでベンチマークテストは測定できたが、動画エンコードを行うと、数10分程度でフリーズしてしまう。通常の利用で安定して使うなら、FSB 240MHzの3360MHz動作くらいに抑えておく必要がありそうだ。3360MHz動作なら、2時間ほどの動画エンコードでも、最後まで安定して動作してくれた。
PCMark05は7000をオーバーし、CPUのスコアはもちろん、メモリもグラフィックスのパフォーマンスも、オーバークロックの効果が大きいことが分かる。3500MHz動作でも、CPU温度は50℃程度と低いままであり、CPUの発熱が抑えられている。
マザーボード | 790GX-G65 | 790GX-G65 | 790GX-G65 |
---|---|---|---|
CPU | Phenom II X3 720 BE | Phenom II X3 720 BE | Phenom II X3 720 BE |
FSB | 200MHz | 240MHz | 250MHz |
動作クロック | 2800MHz | 3360MHz | 3500MHz |
PCMark05:PCMarks | 5972 | 7094 | 7134 |
PCMark05:CPU | 7511 | 9046 | 9454 |
PCMark05:Memory | 5452 | 6589 | 6859 |
PCMark05:Graphics | 2219 | 3184 | 3243 |
PCMark05:HDD | 5576 | 5720 | 5616 |
PCMark05:HDD-XP Startup | 8.7 | 8.7 | 8.9 |
PCMark05:Video Encoding | 809.7 | 976.4 | 1020.7 |
PCMark05:Image Decompression | 35.9 | 42.7 | 44.8 |
PCMark05:WMV Video Playback | 50.7 | 57.5 | 58.8 |
3DMark06:3DMarks | 2224.0 | 2365 | 2382.0 |
FinalFantasy XI Official Benchmark:Low | 8890 | 9754 | 9863 |
FinalFantasy XI Official Benchmark:High | 5291 | 5906 | 6066 |
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Phenom II X3 720 BlackEdition |
メモリー | PC3-8500(DDR3-1066) 2Gバイト×2 |
Graphics | 内蔵グラフィックス |
HDD | HDT725032VLA360 320Gバイト 7200rpm |
OS | Windows Vista Ultimate(SP1) 32ビット版 |
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