クアッドコアのAthlonだっ!──AMD、「Athlon II X4 」シリーズを発表
AMDは、Athlon IIで初となるクアッドコアモデルの「Athlon II X4 630」と「Athlon II X4 620」を発表した。Max TDPは95ワットに設定されている。
AMDは、9月16日にAthlon IIの新シリーズとなる「Athlon II X4 630」と「Athlon II X4 620」を正式発表した。なお、Athlon II X4 620は、すでにPCパーツなどで先週から出荷されている。価格はAthlon II X4 630が1万2980円、Athlon II X4 620が1万980円だ(ともに税込み)。
Athlon II X4 630とAthlon II X4 620は、ともに、Athlon IIブランドでは初めてのクアッドコアCPUだ。動作クロックはAthlon II X4 630が2.8GHz、Athlon II X4 620が2.6GHzになる。
Athlon II X4 630もAthlon II X4 620も、動作クロック以外の主要スペックは共通だ。45ナノメートルプロセスルールを導入し、Socket AM3に対応する。ダイサイズは169平方ミリで構成トランジスタ数は3億個、Max TDPは95ワットに設定されている。駆動電圧は0.925〜1.425ボルトまで対応可能だ。
1次キャッシュはコアあたり64Kバイト、2次キャッシュはコアあたり512Kバイトで、CPU全体では2Mバイトになる。なお、Phenomシリーズで実装していた3次キャッシュは持たない。統合するメモリコントローラはDDR3-1333まで、もしくはDDR2-1066まで対応。HyperTransportも3.0をサポートする。
なお、AMDでは、現在店頭に出荷されているAthlon II X4 630とAthlon II X4 620に、3次キャッシュを実装しない「Propus」(開発コード名)以外に、3次キャッシュを無効にした「Deneb」(開発コード名)コアを流用したモデルがあることを公式に認めている。どちらもダイサイズは同じで、一部ではOPNで区別がつくといわれているが、このあたりの情報についてAMDは明らかにしていない。
関連記事
- 「Phenom II X4 965 Black Edition」でNehalemに挑む
日本の風習なんか関係ないぜ、とお盆に合わせてAMDがPhenom II X4の最高クロックモデルを発表。こちらも「お盆なんか関係ないぜ」とベンチマークにいそしんだ。 - 省電力モデルにX2──選択の幅が広がった「AM3」CPUを一挙に試す
COMPUTEX TAIPEI 2009にあわせたように、AM3対応CPUが一度に登場。今回発表された低消費電力版や3コア、2コア版、そしてAthlon II X2を一気に試してみる。 - TDP下がって使い勝手向上──TDP95ワットの「Phenom II X4 945」
Phenom II X4 955の125ワットというTDPにおじけづいていたユーザーにAMDが贈るTDP95ワット版のPhenom II X4 945が登場した。気になる消費電力はどうなった? - AM3を選ぶ「理由」がそろった──Phenom II X4 955のパフォーマンスをチェックする
高クロックモデルが不在だった“AM3”に3.2GHzの「Phenom II X4 955 Black Edition」が登場した。AM2+版Phenom IIの最高クロックを超える本命Phenom II X4の性能を検証する。 - “45ナノ”でPhenomが飛翔する──“Denebコア”Phenom II X4の性能に迫る
登板イニングが予定より長かった65ナノ版Phenomに、ようやく45ナノプロセスが加わった。消費電力やパフォーマンスがいかに改善されたか検証する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.