デル、新型“Vostro 3000”シリーズで「中小企業にも強いデル」を再アピール(1/2 ページ)
デルはSMB向けPCの新シリーズ「Vostro 3000」を発表。コストパフォーマンスとデザイン性を追求しつつ、サポートも万全とする構成で、2010年度の中小企業向け市場に挑む。
Core iシリーズ搭載で6万円台から──SMB向けは個人/法人、双方のメリットを
デルは3月9日、SMB(Small Midium Business:中堅・中小企業)向けノートPCのラインアップを一新。新シリーズ「Vostro 3000」4モデルを2010年3月9日に発売した。
ラインアップは、ディスプレイサイズ別(13.3型ワイド/14型ワイド/15.6型ワイド/17.3型ワイド)に4モデルを用意する。全モデルでCPUにCore iシリーズと光学ドライブを搭載し、最大6GバイトのDDR3 SDRAMと外部グラフィックスを実装可能できるBTOメニューや、HDDに落下センサーや指紋センサーといったビジネスPCに必要な要素も備える。Core i3搭載の最小構成例で6万4980円から(Core i3モデルは後日提供予定。Core i5モデルは8万4980円から)とするリーズナブルな価格帯を実現し、シルバー以外に、レッドとブラウンのカラーバリエーション展開も行うのも法人向けモデルとは少し異なるところだ。
“Vostro”は、SOHOから従業員数500人までとする中堅・中小企業向けPCとして展開するブランドだ。同社ノートPCラインアップのうち、個人向けPCブランド“Inspiron”(および個人ゲーム・グラフィックス用途向けの“Studio/XPS”)と、大規模企業向けブランドの“Latitude”、その中間に位置するブランドとして、中小企業ならではのニーズにマッチする製品展開を2007年より鋭意的に行っている。
ラインアップの中間に位置する中小企業向け──という製品群は「これはどの業界でもあることだと思うが、注目を浴びにくく、メーカー側の立場としても“正直つかみきれない”ところがある」(デル スモール&ミディアムビジネスマーケティング本部の原田洋次北アジア地区本部長)とするほど、ユーザー層が多く、広く、(不特定でない)特定多数のユーザーが存在する市場だ。そんな顧客のニーズは、
- IT投資より、まずは自社ビジネスへの投資を優先
- とはいえ、ITがダウンするとビジネスに大きく影響するので妥協できない
- 自宅でもPCを使用する
- コストパフォーマンスを求める(特に初期投資費を抑える)
- 社内に専任IT担当者がいない。複雑な管理はしたくない/できないが、セキュリティはある程度考慮したい
などが挙げられ、コンシューマーでもあり、ビジネスユーザーでもある「特殊なニーズ」を満たす必要がある。ただ、特殊とは言うが、SMB市場は法人市場の中で半分を占めるほど大変大きな市場でもある。
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