これ1つでかなりイける──WiMAX対応無線LANルータ「AtermWM3300R」使いこなしガイド:“WiMAX Speed Wi-Fi”レビュー(4/5 ページ)
モバイルWiMAXで“ガッツリ”モバイル通信するなら、小型無線LANルータ「WiMAX Speed Wi-Fi」が超便利。今回は、NECアクセステクニカの「AtermWM3300R」をじっくり検証する。
バッテリーを搭載し、いつでもどこでも利用可能──モバイルバッテリーなどとの併用も
WM3300Rは、着脱・交換が可能なバッテリー(3.7ボルト/1880ミリアンペアアワー)を内蔵しており、無線LANルータとして約2.5時間の動作が可能だ。利用シーンにもよるが、一定の場所(移動/基地局のハンドオーバーなし)で使うだけなら実測で3時間程度動作することもある。
さて、WM3300Rはポータブル無線LANルータということで基本的に手元に置いて使うだろう。それなら、無線LANの出力を絞るとさらなる動作時間の延長が望める。設定画面で無線LAN出力を「12.5%まで落とす」と、PCの一般的な利用においてもバッテリー動作時間が3時間を切ることがほぼなくなるほどだ。12.5%に落としても見通しで10メートル以上は電波が届き、よほど離れた場所で使うのでなければ困らない。こちらは、より長くバッテリーで動作させるちょっとしたコツだ。
バッテリーの充電は、付属するACアダプタのほか、電源オフの状態なら付属するUSBケーブルを利用してPCのUSBポートから充電できる。
また、(メーカーが想定する利用範囲外なので自己責任としてほしいが)USB出力型の汎用ポータブルバッテリーを併用するのも便利。例えば三洋電機「エネループ スティックブースター(KBC-D1AS)」を用いると、おおむね1時間〜1.5時間ほどバッテリー動作時間を延長できる(さらに単三形のエネループをスペアとして複数本携帯しておけば、そのまま継ぎ足し利用もできる)。より大容量(例えば3.7ボルト/5000ミリアンペアアワーほど)のポータブルバッテリーであれば、内蔵バッテリーと合わせて約8時間もの動作も可能である。
注意点があるとすれば、WM3300Rは常に内蔵バッテリーからの給電で動作する仕様のため、内蔵バッテリーがカラになってからポータブルバッテリーを接続しても動作しない(か、短時間で電源か切れてしまう)ことだ。内蔵バッテリーが充分残っている状態でポータブルバッテリーを使うのが利用におけるコツだ。
内蔵バッテリーは「AtermWM3300R用電池パック(PA-WM01B)」として単体販売も行われている。これを複数用意して長時間の動作に備えるのもよいだろう。ちなみに、このバッテリーは汎用形状のもので、一部の他社製品(例えば三洋電機“Xacti”シリーズ用「DB-L50」)と共通だったりもする。もちろん、標準バッテリー以外での利用は動作保証外なので、自己責任としてほしい(※バッテリーの液漏れなどで故障が発生した場合などは、保証期間内でも有償修理だろうし、そもそも修理を受け付けてもらえないことがある)。
さて、7〜10時間もバッテリー動作するモバイルノートPCやモバイル機器が増えた中、肝心のWM3300Rが3時間程度しか持たないのではやはり心細い(これは、ポータブル無線LANルータ全般に言えることではあるが)。より長くモバイル環境で利用したいなら、スペアバッテリーやモバイルバッテリーを使う方法でこの弱点をおおむね解消できてしまう。
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