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台湾直結でシェア奪還を目指す!──生まれ変わるMSIジャパンに聞く2012年は本業回帰(2/2 ページ)

「ハイエンドでトリッキー」という、ユニークな立ち位置にあるMSI。その“日本部隊”が大きく変わろうとしている。MSI台湾本社は日本市場をどう見ているのか?

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MSIはハイエンドユーザーが楽しめる製品を提供する

──自作PCの分野にリソースを戻すとして、この分野を活性化する施策は。

クオ MSIは全世界規模のオーバークロック大会「Master Overclocking Arena」を継続して実施している。このオーバークロックの大会をこれからも行っていくが、それと同時に、そこに参加する世界トップクラスのオーバークロッカーたちから得られた意見や要望を製品開発に反映することで、オーバークロッカーをはじめとするパワーユーザーに向けた訴求を強化していく。

──リテール市場以外の取り組みは。

クオ MSIは、SIビジネスにもフォーカスしている。中でもホワイトボックス市場への供給を強化する。いまは明らかにできないが、次期製品では新しい展開にも取り組んでいく予定だ。

──MSIにおける日本市場の評価は。

クオ 市場のボリュームは大きくないが、日本市場が重要な位置にあるのは、これからも変わらない。日本ユーザーの特徴は、ハイエンド志向が強いことだ。それを示すのが、インテルのCPUでオーバークロックに特化した“K”シリーズ(Core i7-2700K、Core i7-2600K、Core i5-2500Kなどの倍率変更ロックを解除したモデル)の売り上げで、日本市場は北米市場に続いて世界第2位のシェア、10パーセントを有している。そして、日本市場で売れるものはグローバルでも売れるという傾向にも注目しなければならない。

MSIは、世界規模のオーバークロック大会「Master Overclocking Arena」を毎年実施しているが、そこに集まる世界トップクラスのオーバークロッカーの意見を製品開発に反映し、ハイエンドユーザーが満足できるモデルを提供していくという

台湾本社直結で日本市場に製品を供給する

──日本のおけるMSIの体制はどのようになるのか。

クオ 日本は、アジア太平洋州の重要な市場として注目されているのは変わらない。MSI台湾本社も日本市場を重視している。ただ、日本における拠点としてのエムエスアイコンピュータージャパンは、組織と役割を変えていくことになる。台湾本社が日本市場に直接行動を起こしていける体制を構築する。台湾本社のマザーボード部隊とグラフィックスカード部隊が日本市場と直接つながることで、意思決定を迅速に行い的確なタイミングで製品を市場に投入する。

──クオ氏が、日本市場を担当すると聞いているが。

クオ 台湾本社のスタッフとして、日本市場におけるマザーボードマーケティングの総責任者を務める。これからは、毎月2週間ほど日本に滞在してMSIのマザーボードを日本のユーザーにもっと使ってもらうための施策を実行していく。

──MSIのマザーボードを訴求する具体的な方法は。

クオ 2011年において、MSIは店頭における訴求が弱かった。2012年は苦手としていた店頭のPOPデコレーションを強化して、MSIのブランドをもう一度日本の自作PCユーザーに認識してもらいたい。2012年は、これまで以上にシェアを確保するつもりだ。

クオ氏は「店頭プロモーションが弱かった」と述べているが、「パソコン組み立て教室」やプライベートイベントなど日本で独自に行っていた活動は、自作PCユーザーの育成に貢献していた。今後、このようなプロモーションについては未定という

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