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Fusion Driveは効果大! 新旧「21.5インチiMac」を徹底比較広田稔のMacでいこまい(13)(2/3 ページ)

前回のインプレッションに続き、CTOで入手したFusion Drive搭載モデルを新旧で比較。OS XとWindowsの両環境でベンチマークを実施した。

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OS X環境下で勝負――ストレージ性能は旧iMacから最大3.3倍に!

 OS X環境下で実行したテストは、CPUとメモリの性能をテストする「Geekbench」、3Dグラフィックス性能を調べる「CINEBENCH」、ストレージをチェックする「Blackmagic Disk Speed Test」の3つだ。

右が新型iMac、左が旧iMac

「Geekbench 2.4.0」は64ビットで実行(画面=左)。「CINEBENCH 11.5」はCPU性能を見るCPUとグラフィックス性能を見るOpenGLというテストで構成されている(画面=中央)。「Blackmagic Disk Speed Test 2.2」は、「WRITE」(書き込み)と「READ」(読み込み)でストレージの速度を調べられる(画面=右)

Geekbnechの結果は、新モデルが旧モデルの1.2倍ほど。「驚きの結果」と煽ったわりには順当な感じです(画面=左)。CINEBENCHのOpenGLでは旧iMacのほうが若干スコアが上だった(画面=中央)。Blackmagic Disk Speed Testは新旧モデルで大きな差がついた(画面=右)

 大きく差が出たのは「Blackmagic Disk Speed Test」だ。新旧iMacを比べると、書き込みで約2.6倍、読み込みで約3.3倍の差があり、Fusion Driveの効果が確認できた。さらにMacBook Pro Retinaモデルのフラッシュストレージは、そのFusion Driveを超える速度だということも確認できた。

 このツールを出してるブラックマジックデザインは、ビデオキャプチャなどを扱う企業だ。映像データは解像度やフレーム数が増大するとファイル容量がぐっと増えるため、ストレージの読み書きが遅いと快適に作業できなかったり、コマ落ちが起こってしまう。そのため「Blackmagic Disk Speed Test」では、ストレージがどの程度のビデオソースを扱えるのか調べられるようになっている。旧iMacは、SD映像のみOKだが、新iMacは30フレームの1080p(フルHD)映像でも快適に作業できそうだ。

Blackmagic Disk Speed Testの画面。左から新iMac、旧iMac、Retinaモデル。クリックで画像を拡大すると、どの映像ソースに対応しているかチェックマークで分かる

 十分な転送速度を証明したFusion Driveだが、1つ悩ましいのが、フラッシュストレージ側の容量が128Gバイトしかないという点だろう。映像ソースは編集前で数十Gバイト、数百Gバイトに達することもあるので、データがフラッシュストレージ側からあふれてHDD側に格納されてしまうかもしれない。HDDは5400回転の2.5型ドライブなので、ディスク性能は格段に落ちてしまう。場合によっては、Thunderbolt接続でRAIDを組んだ外付けストレージの導入が必要になるかもしれない。

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