レビュー
「dynabook Satellite T954/98L」――世界初“4K”ノートPCの実力は?(ベンチマークテスト編):最新PC速攻レビュー(2/2 ページ)
他社に先駆けて“4K”ディスプレイ搭載ノートPCが東芝から登場。今回はさまざまなテストを行い、ハイパフォーマンスPCとしての実力を明らかにする。
まとめ:人間の五感に訴えるプレミアム“4K”ノートPC
dynabook Satellite T954/98Lが搭載している4Kディスプレイに4Kコンテンツを表示させた際の美しさ、表現力はまさに圧倒的だ。ピクセルの粒が見える見えないというレベルはとっくに超えて、人間の五感、感性の限界に訴えてくる領域といえる。基本性能、サウンドの品質、キーボードの打ちやすさ、通信機能や接続性なども含めて欠点らしいものは何もなく、大画面ノートPCとしての完成度も極めて高い。
気になる価格だが、同社直販サイト「東芝ダイレクト」ではOfficeなしの構成で20万5000円(税別)、Office Home and Business 2013付きで22万4000円(税別)となっている。昨今のノートPCの価格としては高価だが、4Kディスプレイをはじめとする本製品ならではの魅力をもってすれば、むしろ意外に安価、良心的な価格設定とすら感じる。
美しい写真、美しい映像、そういった上質なコンテンツに触れることで喜びを感じる感性豊かな方に、ぜひとも検討をおすすめしたい高品位なハイエンドノートPCだ。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
スペック詳細:dynabook Satellite T954/98L
CPU-Zの情報表示画面。CPUはCore i7-4700HQを搭載する(画像=左/中央)。最大TDP(熱設計電力)が47ワットのクアッドコアCPUで、Hyper-Threadingにより8スレッドの同時実行が可能だ。Turbo Boost 2.0に対応し、高負荷時には動作クロックが定格の2.4GHzから最大3.4GHzまで上昇する。3次キャッシュは6Mバイトだ。メモリは8Gバイト(PC3L-12800)を採用し、デュアルチャンネルアクセスに対応する(画像=右)。メモリの最大容量は16Gバイトだ
GPU-Zの情報表示画面。外部GPUとしてAMD Radeon R9 M265Xを搭載し、CPU内蔵グラフィックスのIntel HD Graphics 4600と使い分けるハイブリッド仕様を採用する。Radeon R9 M265XはOEM向けモデルのため、AMDからの公式情報はないが、GPU-Zで取得できるスペックを見ると、ミドルレンジクラスの内容だ(画像=左)。「AMD Radeon HD 8800M Series」と認識されているのはデバイスマネージャ等でも同じで、リネーム品なのだろう。Intel HD Graphics 4600については、DirectX 11.1に対応し、実行ユニットが20基という仕様はUltrabookで主流のIntel HD Graphics 4400と同様だが、動作クロックが400MHzで、4400より200MHz高い(画像=右)
AMD Radeon R9 M265Xは「PowerPlay」機能により、電力状況(ACアダプタが装着されているか否か)や使用アプリケーションを見て、CPU内蔵のグラフィックス(Intel HD Graphics 4600)と最適に切り替えて使われる。その設定はユーティリティソフト「Catalyst Control Center」で確認できる
デバイスマネージャの画面。1TバイトSSHDは東芝製「MQ01ABD100H」、BDXL対応Blu-ray Discドライブはパイオニア製「BDR-UD02D」だった。無線LANモジュールはIntel Dual Band Wireless-AC 7260を採用し、高速な新規格のIEEE802.11acに対応する
dynabook Satellite T954/98Lの主な仕様 | |
---|---|
製品名 | dynabook Satellite T954/98L |
メーカー | 東芝 |
OS | 64ビット版Windows 8.1 |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 約377.5×244×27.9ミリ |
重量(実測値) | 約2.4キログラム(2375グラム) |
画面サイズ(液晶方式) | 15.6型ワイド(Ultra HD TFTカラーClear SuperView LED液晶) |
アスペクト比 | 16:9 |
タッチパネル | 静電容量式(10点マルチタッチ) |
デジタイザ | − |
ディスプレイ解像度 | 3840×2160ピクセル(約282ppi) |
CPU(コア数/スレッド数) | Core i7-4700HQ(4/8) |
動作周波数 | 2.4GHz/最大3.40GHz |
チップセット | CPU内蔵 |
vPro | − |
GPU | Radeon R9 M265X(専用グラフィックスメモリ2Gバイト)、CPU統合(HD Graphics 4600) |
メモリ | 8Gバイト(DDR3L 1600MHz/最大16Gバイト) |
メモリスロット(空きスロット数) | 2(0)、デュアルチャンネル対応 |
ストレージ(評価機実装) | 1TバイトSSHD(TOSHIBA「MQ01ABD100H」) |
ストレージフォームファクタ | 2.5インチ/9.5ミリ厚 |
ストレージ接続インタフェース | Serial ATA 6Gbps |
光学ドライブ | BDXL対応Blu-ray Disc(Pioneer「BDR-UD02D」) |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac(Intel Dual Band Wireless-AC 7260) |
Bluetooth | Bluetooth 4.0+HS |
NFC | − |
センサー | − |
有線LAN | 1000BASE-T準拠(Realtek PCIe GBE Family) |
ワイヤレスWAN | − |
キーボード | 日本語JIS 106キー |
キートップ仕様・形状 | アイソレーション |
キーピッチ | 約19ミリ(縦実測約19ミリ) |
キーストローク | 約1.5ミリ |
キーボードバックライト | 搭載 |
ポインティングデバイス | ジェスチャーコントロール機能付きクリックパッド |
主なインタフェース | USB 3.0×4(電源オフチャージ対応)、HDMI出力、ヘッドフォン出力(3.5ミリ)、マイク入力(3.5ミリ)、DC入力(丸形)、Webカメラ(イン約92万画素) |
メモリカードスロット | SDメモリーカード(SDXC対応) |
SIMカードスロット | − |
その他カードスロット | − |
スピーカー(音質補正ソフトウェア) | ステレオ(DTS Studio Sound) |
マイク | 搭載(デュアル) |
指紋センサー | − |
セキュリティデバイス | − |
セキュリティロックポート | 搭載 |
バッテリー動作時間 | 約3.6時間(JEITA 2.0)、約4.0時間(JEITA 1.0) |
バッテリー仕様 | 45ワットアワー |
ACアダプタ実測サイズ(幅×奥行き×高さ) ※プラグ含まず | 64×144×30ミリ |
ACアダプタ実測重量(本体のみ/ケーブル込み) | 438グラム/496グラム |
ACアダプタ出力仕様 | 19ボルト/6.32アンペア |
ACアダプタ対応電圧 | 100〜240ボルト(50/60Hz) |
DC端子形状 | 丸形 |
プラグケーブル端子形状(ACアダプタ側) | 2ピンメガネ型 |
防水/防滴 | − |
カラーバリエーション | ライトゴールド |
オフィススイート | − ※BTO選択可 |
価格(税別) | 20万5000円 |
発売日 | 2014年4月末 |
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