Microsoft、予測分析アプリをクラウドで開発・販売できる機械学習サービス「Azure ML」を一般公開
Microsoftが、機械学習アプリ開発のためのクラウドサービス「Azure ML」を一般公開した。Microsoftアカウントがあれば無料のFreeプランに申し込める。
米Microsoftは2月18日(現地時間)、昨年6月に発表した機械学習アプリ開発のためのクラウドサービス「Microsoft Azure Machine Learning」(Azure ML)を一般向けに公開した。無料で制限のあるFreeプランあるいは有料のStandardプランにAzureのサイトから申し込める。
Azure MLは、一般的には高度な知識と膨大なデータを蓄積するための大容量ストレージが必要な機械学習技術をクラウドで手軽に利用し、予測分析などのアプリを構築できるようにするサービス。MicrosoftがXboxやBingのために開発してきたアルゴリズムや解析ツールが使え、ユーザーはAzure MLで開発したアプリをAzure Marketplaceで公開することもできる。
プログラミング言語はPython(Anacondaディストリビューション)と予測分析で使われる統計的言語のRをサポートする(Microsoftは1月にRの開発元であるRevolution Analyticsを買収した)。
MicrosoftはAzure MLで開発できるアプリの例として、インフラなどの障害発生を予測して事前に防止したり、小売店が顧客データや天気予報などのデータを分析して次に売れる商品を予測したり、医療機関が患者のデータを分析してリスク診断や医療の向上に役立てるアプリを紹介している。
Azure MLの無料の「Freeプラン」はMicrosoftアカウントがあれば誰でも登録できる。FreeプランとStandardプランの違いや料金体系などについてはこちらを参照されたい。
関連記事
- クイズ王に勝ったIBM「Watson」、いよいよ日本語を学ぶ
クイズ王に勝ったことでも知られるIBM「Watson」がいよいよ日本語を学ぶ。日本IBMとソフトバンクテレコムが共同でWatsonを教育し、国内向けに提供していく。 - Facebook、ディープラーニング開発環境「Torch」向けモジュールをオープンソースで公開
Facebookが、ニューラルネットワーク技術に特化したオープンソースのフレームワーク「Torch」向けのオリジナルモジュールをGitHubで公開した。従来のコードより23.5倍高速としている。 - IBM、「Watson Analytics」のβ版を一般公開
IBMのクラウドベースの解析サービス「Watson Analytics」のβ版が無料で公開された。スプレッドシートやデータベースなど、対応するファイルをアップロードして解析できる。 - Microsoft、“Googleより2倍正確な”画像認識技術「Project Adam」を披露
Microsoft Researchは、Windows Phoneのカメラを犬に向けてCortanaに「この犬の種類は?」と聞くと正確な犬種を答えるデモを披露した。深層学習研究の一環である画像認識プロジェクト「Project Adam」の成果という。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.