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次のWindows 10大型アップデート「Redstone」は2016年6月と年末に配信か鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/2 ページ)

次期大型アップデートとなる「Redstone」に向けて、年末年始にWindows 10 Insider Previewを2回更新したMicrosoft。Windows 10 Mobileも含め、最新動向を見ていこう。

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Redstoneが射程に入ったWindows 10 Insider Preview

 Windows 10初の大型アップデート「Threshold 2(TH2)」こと「November Update(1511)」が2015年11月にリリースされてから、MicrosoftはWindows 10の開発プレビュー版「Windows 10 Insider Preview」をWindows Insider Program参加者に2回配信している。

TH2
Windows 10初の大型アップデート「Threshold 2(TH2)」こと「November Update(1511)」。11月12日(米国時間)にWindows UpdateおよびMedia Creation Tool(MCT)での提供が開始された

 2回のWindows 10 Insider Previewとは、米国時間で2015年12月16日に配信された「Build 11082」と2016年1月13日に配信された「Build 11099」のことだ。これらは新機能のアップデートというよりは「(複数のデバイスやフォームファクタで共通のコアを利用するという)OneCore」戦略を強化するためのアップデートとなる。

 以前の連載記事でも解説したように、TH2に続くWindows 10の大型アップデートは「Redstone 1(RS1)」と呼ばれており、これら2つのWindows 10 Insider PreviewはそのRedstoneをにらんだものだ。

 一方、Windows Updateで表示される更新プログラム名はRedstoneであることを示す「RS1」ではなく、単にビルド番号となっている。一部メディアでは、これら2つのWindows 10 Insider Previewを「Redstone Release」のような表記で紹介しているケースもみられるが、恐らくは移行の準備期間のようなもので、「RS1」の表記が付くのはもう少し先になると予想する。

Build 11082
Build 11082のダウンロード画面に「RS1」の表記はない
Build 11099
Build 11099のダウンロード画面。こちらにもRS1の表記はない

 なお、MicrosoftはWindows Insider Programの運用ルール変更を予告しており、「Fast Ring」の参加者は以前にも増して高頻度でのビルド配信が行われるという。これは、Microsoftが社内を対象に行っている「Internal Ring」の配信ペースにより近づけるためのもので、より“Insider”な形でテストに参加してほしいという意図を反映したものだ。

 そのため、従来であればFast Ringであっても月1〜3回程度だった配信ペースがさらに早くなり、バグを含めた各種問題がより包含されやすくなる可能性が高い。こうした問題を避けたい参加者には、配信ペースが遅くなる「Slow Ring」に変更することを推奨している。年末年始を挟んだため、Build 11082とBuild 11099の配信間隔は1カ月程度空いているが、実際は既にこの高頻度配信がスタートしていると考えられる。

 筆者はこれまで自身の検証用マシンではFast Ring設定で積極的に最新ビルドを受け入れてきたが、この2つの最新ビルドだけはインストールしていない。インストールしていないというより、インストールが完了できず、毎回TH2まで自動的にロールバックしてしまうからだ。ここまでトラブルが続いたのは初めてのケースで、以前に比べても安定性が低いと感じる。

 今後も同様のトラブルが続くようであれば、一度検証用のマシンをクリーンインストールしてFast Ringで最新ビルドを受け入れられるようにしたいところだ。今後しばらくはどのような問題が発生するのか不明なため、それを留意してWindows Insider Programを利用していただきたい。

 なお問題のRedstoneだが、米ZDNetのメアリー・ジョー・フォリー氏が関係者の話として伝えるところによれば、Microsoftは2016年中にRS1とRS2の2つのRedstoneをリリースする計画という。現時点でリリース日のターゲットはRS1が6月、RS2が年末ということで、ほぼ当初の予想に近い範囲に収まっている。

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