「PlayStation VR」はVR界のファミコン的存在か?(3/3 ページ)
VRデバイスに早くから注目してきたVRアプリ開発者が、「PlayStation VR」のメリット、デメリット、そして今後の展望について語ります。
PlayStation VRの登場で活性化するハイエンドVR業界
日本国内でも店頭販売が既に始まっているHTC Viveの売り上げは全世界で十数万台と発表されていますが、ソニー・インタラクティブエンタテインメントヨーロッパによると、PlayStation VRは発売日だけで数十万台が全世界に出荷されたそうです。
日本国内でも初週に5万台前後を売り上げたという報道がされており、現在も購入困難な状態をみるに、全世界で数十万台を売り上げたというのはかなり確度の高い数字でしょう。
PlayStation VRは初期出荷台数を確保するために、当初掲げた2016年上半期の発売予定を10月13日に延期した経緯がありますが、供給能力の問題が解消すれば、グローバルで100万台の達成もそう遠くないと予想されます。
今回のPlayStation VRの発売によって初めて市販のVR HMDに興味を持ち始めた人も少なくないでしょうから、Oculus RiftやHTC Vive、Google Daydreamといった他社のVR HMDにも追い風となるでしょう。
さらにPlayStation 4にとって直接のライバルであるMicrosoftの家庭用ゲーム機「Xbox One」も、2017年の年末商戦に投入予定の性能が向上した新モデル「Scorpio」(開発コード名)でVR HMDに対応する予定です。
こちらはPlayStation 4/Xbox Oneよりも1世代分性能が向上したScorpioのみの対応ということで、性能または描画品質を高めたハイエンドVRプラットフォームになると考えられます。
それまでにPlayStation VRが家庭用のVR HMDとして盤石の地位を築くことができるのか、それともXbox One Scorpio向けのVR HMDと激しい競争を繰り広げるのか。2017年のVR市場の展開について、今から目が離せません。
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