大反響のRyzenに「10年に一度の逸材!」の声も:古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)
AMDの新CPU「Ryzen」が発売直後から異例の勢いで売れている。対応マザーが枯渇気味になるほどで、ショップからはAMDの復活を喜ぶ声があふれ出ている。
「一週間前なら予想外、数日前なら予想内」――Ryzenの評判
3月3日、AMDのCPU「Ryzen」が発売された。当日0時にはTSUKUMO eX.とパソコン工房 秋葉原BUYMORE店、ドスパラ パーツ館が深夜販売を実施し、週末にかけても多くのショップが新CPUを大々的に売り出している。
登場したのは3モデル。上から「Ryzen 7 1800X」(通常3.6GHz/ブースト4.0GHz/TDP 95W)、「Ryzen 7 1700X」(通常3.4GHz/ブースト3.8GHz/TDP 95W)、「Ryzen 7 1700」(通常3.0GHz/ブースト3.7GHz/TDP 65W)となる。税込み価格は順に6万5000円弱、5万円強、4万2000円前後だ。いずれも8コア/16スレッドで、GPUは内蔵しない。末尾にXがつくモデルはクロック倍率可変で、CPUクーラーは同梱しない。
反響はどこのショップでも大きく、深夜販売を実施したTSUKUMO eX.は「ここ数年のCPUのイベントで考えても指折り」と語り、他店からも「AMDのプロセッサーでここまでの反応は初めて」といったコメントが相次いだ。
また、ベテラン店員さんの声で多かったのは「Athlon 64 X2以来」というもの。2006年夏、Intelのデスクトップ向けCPUが「Pentium D」から「Core 2 Duo」に世代交代する時期までは、自作市場においてはAthlon 64 X2がトップシェアをとっていたと言われている(※参考:2006年まとめ)。そのころから10年ちょっとぶりだ。このため、「まさに10年に一度の逸材でしょう」といった声もあった。
一部でIntelのシェアを奪っているとも言われるほどの勢いを見せているRyzenだが、その勢いが生まれる過程を端的に伝えるのがオリオスペックのコメントだ。「(Ryzenの反響は)一週間前なら予想外、数日前なら予想内でした。発売直前に、複数のメディアから出てきたベンチマーク結果が本気で優秀で、そこで火がついたみたいです。それまではスペック値がよくてもどうせ……みたいな空気がありましたからね」
そして、高評価を受け止められるだけの数量を発売日にそろえたことも見落とせない好材料といえる。品不足が深刻なのはむしろ、対応マザーのほうだ。
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