「なろう」作家を狙い撃ち!? 「一太郎2018」発売直前レビュー(3/4 ページ)
一太郎2017が「同人を狙い撃ちに来ている」とウワサされたことは記憶に新しいが、2018年2月9日に発売予定の一太郎2018は、その特徴にさらに磨きをかけている。今回狙い撃ちされているのは誰なのだろうか。
入力アシスト・文書校正機能
小説投稿サイトに投稿する人だけではなく、全ての小説執筆者に役立つ機能が入力アシストだ。
最近のかな漢字変換システムでは推測変換が搭載されており、実際に確定させる文字数よりもはるかに少ない打鍵数で入力ができるようになっている。同様に一太郎の入力アシストでは小説を書くときの作法に従って自動的に入力を補完してくれる。
例えば、段落を始めるときには必ず1字下げるが、入力アシストの「行頭のスペースを挿入する」を有効にしておくと、改行した瞬間に1字下げのスペースが入る。
だが、会話文など括弧で行が始まる場合、その前に字下げは不要だ。これは「行頭の開き括弧・改行の前の空白を削除する」で回避できる。さらに「行頭の開き括弧と対になる閉じ括弧で改行する」を有効にすれば、閉じ括弧を確定した瞬間に自動的に改行→字下げまで行われる。
かのロマン派詩人コールリッジの作品「クーブラカーン」は、来客によって執筆を中断したために未完のままになってしまったという。その悲運を繰り返さないためにも、細かい作法は一太郎にまかせ、ユーザーはひたすら文字を打ち進めて湧き出でるインスピレーションを一刻も早く形にすることに専念してもらいたい。
なお、一太郎2018の文章校正機能は小説向けにさらに強化されているので、入力アシストのミスなどもチェックできる。
そのほか、「きまるスタイル」で新書サイズ、文庫サイズのスタイルが追加されたり、160種にも及ぶ目次デザインが収められた目次ギャラリー、塗り足しへの対応するなど、一太郎単体でできるデータ入稿の品質向上が図られている。
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