第7世代Core i7を大きく上回るパフォーマンス
ベンチマークテストの結果を掲載する。基本スペックは、CPUがCore i5-8250U、メモリが8GB、ストレージが512GB SSD。グラフィックス機能は、CPU内蔵のIntel UHD Graphics 620、OSはWindows 10 Home 64bit(1709)だ。
CPU性能の目安になる「CINEBENCH R15」のCPUスコアは527。第7世代のCore i7搭載機では良くても350前後が相場であっただけにパフォーマンスアップが顕著だ。
アプリケーションベースで総合性能を見る「PCMark 10」のスコアも非常に優秀。特にEssentialのスコアは良く、OSの基本操作やWebブラウズ、ビデオ会議などの日常操作が極めて快適にできることを実証している。
CPU内蔵GPUだけに3D描画性能は高くはないが、それでも「FINAL FANTASY XIV:紅蓮のリベレーター」ベンチマークでは1280×720ピクセルながら「快適」評価のスコアが出ている。
バッテリー駆動時間は最大輝度の実測で7時間以上
前述したようにバッテリー容量は36Whで、クラムシェル型のモバイルノートPCとしては標準からやや少なめの容量。テストはディスプレイ最大輝度の状態でbbench 1.01(海人氏・作)を利用し、10秒間隔でテキスト入力、60秒間隔でWebサイト巡回(10サイト)という設定で測定した。
動作時間は、残り20%までで6時間4分、残り5%まで7時間39分。最大輝度で計測していることを考えると十分に実用的だろう。
高負荷時はキーボードの奥あたりをピークに発熱があるが、手がよく触れるパームレストまでは伝わってこない。
動作音は、アイドル時や低負荷時は無音に近い感覚。高負荷時も比較的落ち着いた音で推移し、それほど耳障りな印象はない。
FLIOR ONEで撮影したFINAL FANTASY XIV:紅蓮のリベレーターベンチマーク(H.264)のループ実行中、2周目前半で撮影したサーモグラフィ。室温22℃。温度は放射温度計に比べると3〜4℃高めに出る傾向がある
暗騒音 | 32.3dB |
---|---|
アイドル時 | 32.8dB |
低負荷時 | 32.8dB |
FFベンチ実行時 | 39.8dB |
CINEBENCH R15実行時 | 42.8dB |
技術の進化を体感できる完成度の高いモバイルノートPC
13.3型よりひとまわり大きな14型の画面は、アイコンやテキストも大きく表示されるため、見やすく目が疲れにくい。
最近はモバイルでも14型を採用する製品も大きくなってきたが、中でも970gという軽量を実現しているのは本製品の大きなアドバンテージだ。
SDメモリーカードスロットを搭載していない点は注意が必要だが、USB PD対応のType-Cポートだけでなく、Type-AのUSB 3.0ポートも装備しているので、ACアダプターの共通化など先進のメリットを享受しつつ、従来の周辺機器もそのまま使える。Type-C対応周辺機器がそろっていないユーザーでも導入しやすいだろう。
パフォーマンスも上々。メモリが8GB固定であることからクリエイティブ向けのメインマシンとはいかないが、1年前までのモバイルノートPCとは一線を画すレベルの性能をしっかり発揮できており、バッテリー駆動時間も十分。幅広い用途を快適にこなすことができる。技術の進歩をしっかりと実用的なメリットにつなげている完成度の高いモバイルノートPCといえる。
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