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LEDで知らせてくれるAmazon Echoの「通知機能」を使って分かったこと山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/2 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は2018年に入ってから日本語環境でも利用可能になったAmazon Echoの「通知機能」を紹介する。

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「通知機能」はスマートスピーカーが根付くきっかけになる?

 実はこのAmazon Echoの通知機能、筆者の環境では当初うまく動かず、5月を過ぎてようやくきちんと機能するようになったのだが(理由は不明なまま)、しばらく使ってみた限り、実用性はまだまだというのが率直な感想だ。

 例えば「Yahoo!天気・災害」「JR東日本 列車運行情報案内」から得られる天気情報および列車遅延情報は、どちらもリアルタイムで受け取ることにこそ意味がある情報だ。天候が回復してから、また列車の遅延が解消してから知らされても意味がない。なので例えば「2時間経過したら自動的に消える」といった設定をしたいのだが、今のところ読み上げを実行しない限り通知はクリアされない。

 実は何度か、点滅していたはずのLEDがいつの間にか消える、つまり通知がクリアされていたことがあり、何か条件があるのかと同社サポートに問い合わせたのだが、自動的に消える仕組みは「ない」という回答だった。つまり何らかのアクシデントで消えたわけで、この辺りはちょっと信頼性に欠ける印象だ。

 もう1つは、通知時間を設定できないことだ。例えば「Yahoo!天気・災害」は通知時間が午前7時前後に固定されているが、出勤時間の関係で、これだと遅すぎるという人もいるだろう。しかし本スキルの通知機能は時間をカスタマイズできず、7時のまま使い続けるしかない。これだけで自分の用途に合わないという人もいるはずだ。

Echo
ちなみに通知を指定時間だけオフにしたければ、Alexaに搭載されている「おやすみモード」を使えばよい。ただこれにしても、本来ならばスキルごとに適用できてほしいものだ

 また最大のネックは、メールやSMSの着信など、最も重要なはずの通知に今のところ対応していないことだ。もし、これらがAmazon Echo上で通知されるようになれば、メールやSMSが届いていないかスマホをチラ見する機会が激減するはずで、利便性が向上するのはもちろん、スマホ依存を減らせる可能性もある。

 そもそもこうした通知は、適切なタイミングで適切なデバイスで受け取れさえすれば、必ずしもスマートスピーカーにこだわる必要はない。スマートスピーカーで通知を受け取るのは起床時だけで、以降は帰宅するまでずっとスマホで、かつ音声ではなくテキストベースで受け取ってもよいわけだ。

 こうした役割分担を踏まえて、スマホとシームレスに連携できるようになるのが、スマートスピーカーの通知機能の最終形ということになるだろう。スマートスピーカーが便利なものとして家庭に根付くには、画期的な新機能ではなく、こうした地道な機能であるように思えてならないだけに、今後の進化を期待したいところだ。

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