スマートスピーカーの次に来るのは「スマートディスプレイ」? 5製品のスペックを比較する:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/2 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は一足早く、画面付きのスマートスピーカーこと「スマートディスプレイ」についてチェックしてみよう。
ポイントは「画面の大きさ」「YouTube再生の可否」?
以上、現段階で詳細なスペックが判明している5製品をチェックしたが、ポイントはやはり「画面の大きさ」ということになるだろう。
特にGoogleアシスタント陣営は、解像度やスピーカー出力、価格などはかなり横並びの印象が強く、また現状ではGoogle純正のスマートディスプレイ製品がないため、突出した1機種を選びにくい。ここからどれかを選ぶとなると、まずは画面サイズを条件に絞り込むのが、オーソドックスな選び方になるだろう。
ただ、現行の筒型のスマートスピーカーに比べてかなりの幅を取ることから、大は小を兼ねるとばかりにサイズの大きな製品を買ってしまうと、置き場所に困ることになりかねない。Lenovo製品のように縦置きにも対応していれば、置き場所の融通は利くので、そうした点も考慮したほうがよさそうだ。
もう一つのポイントは「YouTube再生の可否」だろう。Amazon Alexa陣営のEcho Showは、2017年暮れにYouTubeへの接続をGoogleによって遮断され、現在ではYouTubeが利用できなくなっている。日本で発売されたEcho Spotも同様で、動画の検索結果からYouTubeは除外されてしまっている。
その点、Googleアシスタント搭載のスマートディスプレイは、YouTubeの運営が他ならぬGoogleであることから、こうした問題はまず考えにくい。これまでの経緯から、Amazon Alexa陣営の製品が今後YouTubeに対応する可能性は低く、動画の視聴を目当てとするユーザーにとっては、Googleアシスタント搭載のスマートディスプレイは魅力的だろう。
ただしこれは、あくまでも米国の話。YouTubeが視聴できなくなったことに対する低評価のコメントがいまだにEcho Showのレビューに並ぶ米国と違って、そもそもYouTube対応の便利さを体験していない日本のユーザーは、影響は受けにくいと考えられる。純粋な用途提案と口コミでの評判の方が、製品を選ぶに当たって影響は大きそうだ。
2018年秋から冬が一つの節目に?
今回紹介した以外にも、Googleアシスタント搭載のスマートディスプレイとしては、8型モデルのLG「WK9」や、ソニーの製品(型番不明)も存在しており、発売が近いといわれている。また一部では、Google自らが純正のスマートディスプレイをホリデーシーズン前に発売するとのウワサも出ている。
これらの製品のうち、日本にどれだけの製品が上陸するかは未知数だが、LINEも2018年冬に、Clovaの7型ディスプレイ搭載モデル「Clova Desk」の発売を予告していることもあり、秋から冬にかけてが一つの節目になることは間違いなさそうだ。
米国では既にEcho Showが一定のシェアを獲得しており、ユーザーの満足度も(前述のYouTubeの問題を別にすれば)高い。また、この7月に国内で発売されたEcho Spotは評価も高く、ラインアップが強化されていくことは確実だろう。1年後にはトレンドがスマートスピーカーからスマートディスプレイへと完全に移行している可能性もあり、しばらく目が離せない状況が続きそうだ。
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