ATOK for Windowsに「漢字の絞り込み」と「地名変換」を強化した新バージョン 月額版は2019年2月1日から配信
ジャストシステムの日本語入力ソフト「ATOK(エイトック)」のWindows版がバージョンアップ。漢字の変換候補を絞り込みやすくする機能、地名入力変換機能を新搭載し、新元号への対応も行われる。
ジャストシステムは12月4日、日本語入力ソフト「ATOK for Windows」の2019年バージョンを発表した。2019年2月1日から月額制プログラム「ATOK Passport」ユーザー向けにアップデートを実施する他、同年2月8日に発売する「一太郎2019」にも同等のプログラムを付属する。
(記事中の価格は税別)
2019年バージョンの概要
2019年バージョンでは、大きく「漢字絞り込み変換」「地名入力変換」「日付入力支援機能」の3点を強化している。
漢字絞り込み変換
単漢字入力をする際に、その字を含む熟語をいったん入力してから余計な字を削除することは少なからずある。この場合、余計な字を削除する手間がかかってしまう場合がある。
そこで、2019年バージョンには読みや書きの説明から単漢字変換できる機能を新たに追加。キーボードで読みの説明を入力すると、それに合致する単漢字を変換候補として表示してくれる。
例えば、このように使う。
- 「たかすぎしんさくのしん」と入力して変換→「晋」を変換候補として表示
- 「けいおうのけい」と入力して変換→「慶」と「京」を変換候補として表示
- 「きゅうじたいのこい」と入力して変換→「戀」を変換候補として表示
この機能はATOKの辞書セットにある語彙(ごい)を動的に検索して実現している。そのため、必要な辞書セットを無効にすると使えなくなる場合がある。
地名変換入力
2019年バージョンでは、ありがちな地名の読み間違いを補正して変換する機能も搭載される。例えば、以下のような補正変換が可能だ。
- くにふつ→国府津(正しくは「こうづ」)
- さけにおいがわ→酒匂川(正しくは「さかわがわ」)
- まいかた→枚方(正しくは「ひらかた」)
- ふくせいし→福生市(正しくは「ふっさし」)
上記のような補正が行われた場合、正しい読み方も合わせて表示されるので、次回以降は正しい地名で入力できる……はずだ。
日付入力支援機能(一部は後日アップデート)
現行バージョンにも搭載されている日付入力支援機能では、新たに西暦と和暦を並べた変換候補を追加する。
2019年5月1日から始まる新元号については、新元号が確定次第速やかにプログラムの更新で対応する。
今回ATOK for Windowsに盛り込まれた新機能や機能改善は、今後実施予定の「ATOK for Mac」のバージョンアップにも反映される見通しとなっている。
ATOK for Windowsの価格(参考)
ATOK for WindowsをATOK Passportを通して利用している場合の月額料金は以下の通り。いずれのバージョンも最大10台のデバイスをサポートするが、一部のクラウドサービスやAndroid版「ATOK for Android Professional」アプリを利用する場合は、プレミアムライセンスが必要となる。
- ATOK Passport プレミアム:月額476円
- ATOK Passport ベーシック:月額286円
2019年バージョンのATOK for Windowsが付属する一太郎2019ファミリーの標準販売価格は以下の通り。
- 一太郎2019:2万円
- 一太郎2019 プレミアム:2万5000円
- 一太郎2019 スーパープレミアム:3万8000円
一太郎に付属するATOK for Windowsは「ATOK for Windows 一太郎2019 Limited」という名称だが、先述の通りATOK Passportユーザーに配信されるものと基本的に同一仕様。ただし、クラウドサービスは利用開始から12カ月間、「ATOK Sync」と「ATOKキーワードExpress」に限り使えるという制約がある。
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