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Core i9-9900K&GeForce RTX 2080 Tiを搭載 G-Tuneの最新フラグシップをぶん回す(2/2 ページ)

ゲーミングPCブランド「G-Tune」の最上位に君臨する「MASTERPIECE」シリーズの中でも、今回取り上げるプラチナモデルカスタムモデル「i1640PA2-SP2」は、Core i9-9900KとGeForce RTX 2080 Tiを搭載する、フラグシップの名にふさわしい製品だ。

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現在最高峰のフレームレートをたたき出せるPC

 それではi1640PA2-SP2のパフォーマンスを検証していこう。

 まずはCPU性能を測るCINEBENCH R15。8コア・16スレッドというメインストリームの最上位CPUということもあり、Multi CPUが2000を超える2022.55cbだった。このパフォーマンスがあれば映像制作なども快適だ。むしろゲームこそ8コアを生かしきれないものが多いので、ゲーム+配信のような「ながら」用途的マルチタスキングが可能なくらいだ。

 一方、Single CPUのスコアも200ポイントを超える215.41cb。Core i9-9900KはTurbo Boostの最大クロックが5GHzとなったこともあり、シングルスレッド性能もかなり高い。この点でシングルタスク中心の普段遣いや、少し古めのゲームタイトルでも高いパフォーマンスが得られるだろう。

 続いてはPCMark 10。PCMark 10のExtended Testでは、9989ポイントという、もうすぐ10000ポイントに迫るスコアだった。PCとしての基本性能は十分に高い。CPU性能の高さもあるが、PCMark 10ではマルチスレッドを生かし切るほどではないので、シングルスレッド性能の高さが効いているのだろう。加えて3GB/sクラスのNVMe対応SSDや、Digital Content CreationではGeForce RTX 2080 TiのGPUアクセラレーションも効いている。これにGamingシナリオのスコアの高さもある。

PCMark 10
Extended Score 9989
Essentials 10716
App Start-up Score 15194
Video Conferencing Score 8588
Web Browsing Score 9431
Productivity 9737
Spreadsheets Score 12540
Writing Score 7562
Digital Content Creation 11379
Photo Editing Score 13578
Rendering and Visualization Score 16316
Video Editing Score 6651
Gaming 22660
Fire Strike Graphics Score 33814
Fire Strike Physics Score 24787
Fire Strike Combined Score 11667

 それでは肝心の3D性能を3DMarkで見てみよう。指標に用いられるFire Strikeは、27532という高スコアで、間違いなく現時点でも定格運用では最高に近いゲーム環境といえる。また、より高解像度環境を想定したFireStrike Extremeも15000ポイントを超え、DirectX 12のTime Spyも12000ポイントを超えている。GeForce RTX 2080 Tiは4K解像度環境での高画質プレイを可能とするGPUとあって、3DMarkのスコアも十分に高い。

3DMark
SkyDiver 61879
FireStrike 27532
FireStrike Extreme 15743
FireStrike Ultra 8185
NightRaid 62677
TimeSpy Performance 12721
TimeSpy Extreme 6084

 それではゲーム性能を実際のタイトルで測ってみよう。まずはFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク。4K&高品質では5849ポイントで、やや快適という判定だ。「やや」というのがポイントで、普通のマップならばフレームレートも十分に見えるが、モンスターが多数登場するようなシーンで多少フレームレートが落ちることを感じる。

 1つ下のプリセットである標準品質では、6880ポイントの快適判定となり、これならプレイ中ほとんどのシーンでフレームレートの低下を感じなくなる。あるいは、4Kの1つ下の2560×1440ピクセルならば高品質でも10025ポイントのとても快適判定まで向上する。なお、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONではGeForce RTXシリーズでサポートされたDLSS機能も利用できるので、こうした画質とフレームレートを向上させる新機能を楽しみたいなら試してほしい。

 Tom Clancy's Ghost Recon Wildlandsでは、4K&ウルトラ画質で47.89fps。ウルトラプリセットは1920×1080ピクセル向けのオプションとされているのでオーバーだが、47fpsあると映像はそれなりにスムーズでそこまで問題なく感じられた。画質プリセットを1つ落とした「非常に高い」ならば4Kでも66.27fps出ており、これなら快適だ。また、ウルトラプリセットのまま2560×1440ピクセルとすれば77.56fps出ており、最高の画質とフレームレートを両立したいならばこのくらいの設定が最適といえる。

 Shadow of the Tomb Raiderでは、DirectX 12で4K&最高画質時に57fpsだった。60fpsをわずかに割り込んでいるが、このくらいならプレイに問題はない。プリセットを1つ落とした高画質ならば70fpsに向上した。2560×1440ピクセル時は最高画質で102fpsまで向上する。Shadow of the Tomb Raiderの場合、詳細設定では高画質プリセット以上の高画質も選ぶことができる。2560×1440ピクセル環境ならば、そうしたオプションを有効としても楽しめるだけの余力がある。

CPUとグラフィックスカードが高値な今こそ選ぶべきマシン

 このように、MASTERPIECE i1640PA2-SP2ならゲームパフォーマンスでは現在最高クラスのものが得られる。特にCPUではTurbo Boostが、GPUではOCとGPU Boostがしっかりと効いており、レファレンスベースの素組み状態よりも少し高いパフォーマンスが得られている印象だ。

 同時に、サイドフローで大口径ファンのCPUクーラー、3連ファンのGPUクーラー、内部の広く吸気効率がよい大型ケースという点で、冷却と静音性のバランスもコスパ最重視のモデルよりも優れている。ゲームプレイ中にファンノイズに悩まされないところは、さらに快適なPCで最高のゲームを楽しみたいという方にMASTERPIECE i1640PA2-SP2をオススメできる理由となるだろう。

 こうした最高のゲーミングPCといえるMASTERPIECE i1640PA2-SP2だが、価格は35万9800円(税別)からとなっている。同じCPU&GPUのNEXTGEARとの価格差は2万円程度なので、冷却を含めたパフォーマンスの差となるだろう。そもそもCPUとGPUが現在かなり高価なので、このくらいの価格になってしまうのは仕方がないところかもしれない。

 逆に、CPUとGPUが高価だからこそ、自作ではないBTOマシンならよりお得にゲットできるという考え方もある。ボーナス級の収入がないとこのクラスのPCは踏ん切りがつかないところではあるが、至高のゲーミングPCを求める方は、MASTERPIEC i1640PA2-SP2に注目してほしい。

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