「HoloLens 2」は先代より安い3500ドルで年内に日本でも発売へ:MWC19 Barcelona
MicrosoftがWindows Mixed Reality対応ヘッドセット型デバイス「HoloLens 2」を発表した。2015年発表の先代より1500ドル安い3500ドルで年内に発売予定。Snapdragon 850とHPU(Holographic Processing Unit)を搭載する。
米Microsoftは2月24日(現地時間)、スペインのバルセロナで25日から開催の「MWC 2019」に合わせて開催したイベントで、Windows Mixed Reality対応ヘッドセット型デバイス「HoloLens」の新モデル「HoloLens 2」を発表した。価格は3500ドル(約38万7000円)から。2019年中に日本を含む10カ国で発売の見込みだ。
2015年発表の初代より1500ドル安くなり、視野角は約2倍に、解像度は720pから片目2Kに向上した(テクニカルスペックはこちら)。Wi-Fi(802.11ac)とBluetoothをサポートし、ワイヤレスだ。Microsoftによると、「没入感は2倍に、装着感は3倍向上した」という。
ハンドトラッキング機能も強化され、指の動きも追跡する。不自然なジェスチャーを覚えなくても、直感的に操作できるとしている。イベントでは、仮装のピアノを演奏したり、装置のスライダーやボタンを指で直接操作するデモが行われた。
サティア・ナデラCEOは「この新しい媒体は、デジタルの世界をリアルな世界に繋げ、我々の働き方や学び方、遊び方を変える体験の始まりにすぎない」と語った。イベントでは同社の企業向けコラボレーションサービス「Microsoft Teams」の操作を含むビジネスでのユースケースが多数紹介され、コンシューマー向けよりもエンタープライズを重視していることがうかがわれた。予約ページ(日本向けはまだない)でも、企業名入力が必須になっている。
主なスペックは、米QualcommのSnapdragon 850とAI処理に特化したコプロセッサ「HPU(Holographic Processing Unit)」を搭載し、800万画素のカメラと5チャンネルのマイク、スピーカーを備える。動画チャットも可能だ。ハンドトラッキング、アイトラッキング、音声での命令入力が可能。OSは「Windows Holographic Operating System」で、ブラウザの「Edge」、「Dynamics 365」、「OneDrive for Business」などが利用可能だ。
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