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「Windows 10X」の正体は? Chrome OSの対抗? ほぼ無償? 2020年1月?連載:Windowsフロントライン(2/3 ページ)

Microsoftが発表したWindows 10ファミリーの「Windows 10 X」。その正体は何かを、リーク情報や開発コード名の変遷を踏まえて考察してみた。

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タブレット利用を意識した「Launcher」

 物証というわけではないが、サルベージされた情報群のスクリーンショットからもそれがうかがえる情報がいくつか出ている。例えば、Windows 10Xのデスクトップ画面とされるもののデザインはiPadなどのそれに近い。

 また、スタートメニューの代わりに「Launcher」という機構が投入されており、「MicrosoftのWeb検索」「代表的なアプリとWebサイト」「最近使ったファイル」がLauncherの基本画面に包含されている。

 縦画面なのは2画面デバイスの基本的な利用スタイルが通常のスマートフォンやタブレットを意識したものだからだと思われるが、その操作体系もまたPCというよりはそちらに近い。おそらく、クラムシェル型ノートPCにおいてもLauncherなどの構成はそれを踏襲するとみられ、「機能を絞った簡易OS」としてのChrome OS対抗として活用されるのではないだろうか。


メインの作業環境の構造。デスクトップ画面は通常のWindowsというよりはiPadのホーム画面に近い

スタートメニューに代わり採用されるのは「Launcher」だ

 Windows 10Xに関して重要なのは、ユーザーが対面する操作画面(シェル)の構造が従来と異なるだけで、アプリケーションそのものは従来のWin32ベースのものも含め新OSでも動作する。Launcherに含まれるのは従来型のWindowsアプリケーションに加え、UWPアプリ、そして「PWA(Progreassive Web Apps)」だ。

 説明を見る限り、WebサイトのブックマークもまたLauncherのデフォルトのアプリとして含まれるようだが、Edge(おそらくはChromium Edge)を通して両者を一緒くたにして扱っていくというのがWindows 10Xのスタンスのようだ。

 下記はリーク情報にある、資料が公開されていた時点での“Inbox”というデフォルトアプリの一覧だが、これらの基本アプリに加え、OEMメーカー各社は独自のアプリなどを最大4つまでLauncher内に搭載して出荷できる。このあたりはWindows 10のビジネスモデルをある程度そのまま踏襲したものと考えられる。


リーク情報時点でLauncherに含まれる“Inbox”のアプリ群。この他、最大4つまでのOEMアプリを含めてPCを出荷できるというのは従来のWindows 10のモデルと一緒だ

 次に、Windows 10Xのライセンシングモデルと出荷時期を考える。

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