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ビジネス向けデスクトップPC「ThinkCentre」の国内生産でレノボが目指すことThinPadに続きThinkCentreも米沢で

レノボ・ジャパンが2015年の個人向けThinkPadシリーズに続き、法人向けのThinkCentreシリーズも山形県の米沢事業場で国内生産を開始する。その背景と今後に向けた取り組みをデビット社長に聞いた。

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 レノボ・ジャパンが、法人向けデスクトップPC「ThinkCentre」シリーズの4モデルでCTO製品の納期短縮を実現、11月22日に製品出荷式を行った。従来は、NECパーソナルコンピュータの米沢事業場で、2015年からThinkPadのWeb個人向けのみ生産を行っていたが、本格的に企業ユーザー向けの国内生産の幕が切って落とされたことになる。レノボの法人向け事業としては、大きなマイルストーンを迎えたわけだ。

One Japanとしてレノボ・ジャパンが目指すこと

 ThinkCentreシリーズの米沢生産がスタートしたことについて、同社代表取締役社長 デビット・ベネット氏は「日本は当社の中で世界3番目となる大きな市場で、看板となるノートPCであるThinkPadの開発拠点(大和研究所)がある特別な国だ。今回、デスクトップPCのThinkCentre、特に法人向けのお客さまに対して人気のあるモデルを最短5営業日の短納期と、製品のカスタマイズ提供を実現できてうれしく思っている。これまで受注から納品まで2〜3週間かかっていた納期の課題に対応できた」と語った。


米沢事業場で生産しているThinPadシリーズ(左)とThinkCentreシリーズ(右)
米沢事業場
米沢事業場で国内生産を開始したThinkCentreの出荷式でテープカット。左からNECパーソナルコンピュータ 執行役員生産事業部長 竹下泰平氏、レノボ・ジャパン代表取締役社長 デビット・ベネット氏、米沢市 企画調整部 部長 吾妻秀彰氏、そして米沢市の直江兼続マスコットキャラクター「かねたん」

 この米沢事業場はNECとして、そして2011年にNECとレノボのジョイントベンチャーとして発足したNECパーソナルコンピュータとしてPCの生産だけでなく、レノボ製品のコールセンター対応、修理対応などを行っている。

 デビット社長は今回、「単にThinkCentreシリーズ4モデルの国内生産開始が始まったことをアピールしたいのではない。その背景として、従来の効率最優先からカスタマーサティスファクション(顧客満足度重視)を最大にするという当社の経営理念の転換が大きい。顧客満足度を上げる取り組みは、引いては会社の利益も株価も良くなると考えるからだ」と説明した。

米沢事業場
根底にあるレノボの経営理念の転換
米沢事業場
全てのタッチポイントでお客さまからの声を聞き、学びと改善に生かすという

 さらに、全てのタッチポイントでお客さまからの声を聞き、学びと改善に生かすとして「クオリティー、サービス、納期の3つを重視する。それぞれ、ThinkPadクオリティーと呼ばれる品質重視の継続、現在94%まできている1デイ・リペアを2020年までに95%以上を目指す、そしてカスタマイズ製品の最短5営業日納品に当社はコミットする」とし、「このコミットを守るのはOne Japanであることが大事だ。設計、生産、サービス全てが日本にあるのは外資系では当社だけであり、One Japanをお客さまの満足度アップにつなげるのが社長の使命だ」(デビット社長)と断言した。

米沢事業場
同社が掲げるコミットメント
米沢事業場
実現に向けた取り組み

 そして、開発も生産もサービスも日本で始めた約束の印として「今後、JAPAN MADE & SUPPORTのステッカーを全ての製品に貼る。キャッチコピーは“日本のビジネスをレノボが加速する”で、広告や宣伝なども含めて皆さんにお伝えしていきたい」と語り、「引き続き、バックエンドのリソースに投資を続けることで、地元の米沢の経済にも貢献していきたい」とデビット社長はまとめた。

米沢事業場
JAPAN MADE & SUPPORTのステッカーを手にするデビット社長

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