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新「MacBook Air」を試して分かった真の実力 2020年の“標準Mac”が誕生本田雅一のクロスオーバーデジタル(3/4 ページ)

2020年3月18日に発表された新型「MacBook Air」の実機を速攻でレビュー。旧モデルや「13インチMacBook Pro」と比較しながら、新たに採用した第10世代Coreの性能やMagic Keyboardの使い勝手をチェックしていく。

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13インチMacBook Proと迷っている方へ

 この製品の発表後、筆者のYouTubeチャンネルに、購入を検討する方たちから幾つかの質問をいただいた。質問の多くは「どのぐらいの性能で十分だろう」「MacBook Proとどちらにするか迷っている」というものだった。

 まずは性能面以外での13インチMacBook Proとの違いを書き出しておこう。

  • ディスプレイ解像度は同じだが色再現域はsRGB(MacBook ProはP3)
  • 最大輝度がやや低いと考えられる(スペック上の表記がない)
  • Thunderbolt 3ポートの数が2個(MacBook Proは4個)
  • トラックパッドがやや小さい
  • Touch Barが装備されていない(一方で13インチMacBook Proはキーボードが刷新前)

 この中で最も大きなポイントはThunderbolt 3のポート数。また左右にあることで、充電する際のケーブルの問い回しがしやすいという細かな利点もMacBook Proにはあるかもしれない。

 しかし、搭載するディスプレイは色域こそsRGBではあるもの、クリアな見え味や明るさ、高精細なRetinaディスプレイはよく調整されており、周囲の光源によって色温度が自動調整されるTrue Toneにも対応している。

 Touch Barの非搭載やトラックパッドの小ささも決定的な違いではなく、価格と重さで決めるべきところだが、今回は別の視点を提供しておきたい。

 それはパフォーマンスの持続性だ。新型MacBook Airは、既にお伝えしたようにシングルスレッドのパフォーマンスがよく、瞬発力という点ではどのプロセッサを搭載したモデルを選んでも後悔はないと思う。日常的な処理に余裕と快適さをもたらすのは「瞬発力」だ。

 一方で大量のRAW現像や3Dレンダリング、あるいは編集動画の書き出しといった高負荷が連続する状況では「持久力」も必要とされる。つまり最高性能を継続してどこまで引き出せるか。GPUの処理能力も重要であることを考えれば、GPUも含めて息切れしないことが重要になる。

 MacBook Proは底面サイドの大きな切り欠きから背面にかけて、静かに多くの空気を流せる設計となっており、大容量の処理に対する持久力を重視した設計だ。

 実際には搭載するプロセッサの世代が大きく異なり、現行の13インチMacBook Proの内蔵GPUは性能が物足りないが、恐らく遠くないうちにアップデートされるだろう13インチMacBook Pro(14インチになるというウワサもある)と迷う場合、瞬発力と持久力の違いと考えて選ぶといいかもしれない。

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