「iPad」と「Fire HD 10」で10番勝負をした結果:エントリークラスのタブレット、買うならどっち?(2/3 ページ)
PCを持っていても、手元にタブレットがあると何かと便利だ。ここでは、なるべく安くて長くえるモデルとして、Appleの「第7世代iPad」と格安タブレットの代名詞といえるAmazonの「Fire HD 10」を、さまざまな角度で比較した。
勝負04:高級感対決→文句なしでiPadの圧勝
iPadは、画面に反射防止コーティングが施されておらず、上位のiPad Proに比べて色域が狭くTrue Toneディスプレイに非対応など差別化されているが、アルミ製のボディーはチープさを感じさせない。一方のFireは、いかにもプラスチックという素材で、お世辞にも高級感はない。また摩擦などによる跡が付きやすく、ツメで引っかいただけで跡が残るのもネックだ。両者の価格差が如実に表れており、文句なしにiPadの圧勝と言えるだろう。
勝負05:セキュリティ対決→iPadの完成度が上
ホームユースであっても、画面ロックなど最低限のセキュリティは欲しいところだ。iPadが指紋認証(Touch ID)でロックを解除するのに対し、Fireは指紋認証も顔認証も対応しておらず、パスワードかPINでの手動解除となる。その面倒さゆえ、ロックをかけずに運用している人も少なくないようだ。宅内利用なら致命的な問題ではないとはいえ、この点もやはりiPadの方が安心感は上と言える。
勝負06:アプリの品ぞろえ対決→iPadが文句なしに圧勝
アプリの数と種類は、iPadの圧勝だ。Fireに使われているFire OSはAndroidがベースだが、一般的なAndroidタブレットと違ってGoogle Play ストアは利用できず、独自アプリストアのラインアップはお世辞にも充実しているとは言えない。iPadOSやAndroidではあって当然のアプリが見当たらないこともしばしばだ。その点iPadなら、使いたいアプリがストアにあるかどうか、事前に確認する必要もまずない。
勝負07:モバイル利用対決→iPad一択、Fireは出る幕なし
Fireは、Amazonのコンテンツを楽しむための製品ゆえ、外出先での利用は基本的に想定されていない。iPadのようなLTE対応モデルがないのはもちろん、地図アプリすらも選択肢が貧弱で、実質的にブラウザ上でGoogleマップなどを利用せざるを得ない。さらにGPSを内蔵しないため、現在位置の取得はWi-Fiベースだ。外に持ち出してナビゲーションに使うならば、iPadの一択と言えるだろう。
Fireで地図を表示するには、実質的にブラウザ(Silk)でGoogle マップを使うことになるが、GPS非搭載ゆえ現在位置の検出はWi-Fiベースとなり、あまり正確ではない。バッテリー駆動時間の公称値は最大10時間だ(Wi-Fiモデル)
Fireのアプリストアにある、Google マップに似た名を持つ地図アプリは、Googleと無関係な第三者が登録したものだ。同ストアにはこうしたアプリが少なくない。バッテリー駆動時間の公称値は最大12時間だ
まだまだ勝負は続く。
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