Nature Remoに激似の低価格スマートリモコン「SwitchBot Hub Mini」を試して分かったこと:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は、家電も操作できるスマートリモコン「SwitchBot Hub Mini」を試した。
スマートリモコンの「価格差」とは?
さて本製品は実売価格が3980円と、外見がそっくりなNature Remo(9980円)と比べると、価格が半額以下だ。これだけを見れば、非常にお買い得な製品に見える。スマートリモコンとしての機能は一通りそろっているし、実際試した限り大きな不具合も見当たらない。
しかし、付加機能が全く違うことは、製品選びにあたって把握しておく必要があるだろう。最新の第3世代Nature Remoは温度/湿度センサー、人感センサー、照度センサーを内蔵しており、それを使ったオートメーションの設定が行える。例えば、温度が何度以上になったらエアコンをつける、日が暮れたら照明をオンにする、といった具合だ。
これに対して本製品はセンサー類を内蔵しておらず、単体でできるのはタイマーによる時間帯を指定した自動運転くらいだ。オプションの温湿度計があれば、それらをトリガーにしたオートメーション操作は可能だが、つまりこれらセンサーの有無が、価格差となって現れていることになる。
センサー非搭載で別売というこの仕組みには、利点と欠点がそれぞれある。1つは、必要なセンサーだけを追加でき、それを好きな場所に配置できることだ。
スマートリモコンは通常、操作対象の家電製品から見通しのよい場所に設置するわけだが、そこが必ずしも温度や湿度を測りたい場所とは限らない。これらが別ユニットに分かれていれば、温度や湿度を測りたい場所、例えば排熱量の多いPCやサーバラックの裏側などにピンポイントで設置できる。
ただしこれは、さまざまなセンサーがオプションで用意されていることが大前提だ。今のところ、SwitchBotのシリーズで用意されているのは温湿度計のみなので、例えば人感センサーを使った設定はやりようがない。別メーカーのセンサーユニットを使い、AlexaやGoogle Home側で連携させる手もあるが、それは本製品でなくともできる。
そういった意味で、今後同じSwitchBotのシリーズで、照度センサーや人感センサー、あるいは現時点では国内向けにきちんと使える製品のない二酸化炭素の濃度センサーがオプションに加わることがあれば、トータルでは多少割高になったとしても、魅力的なモデルになるだろう。
実際のところ、スマートリモコンを比較する時に、こうした機能の違いが言及されることはあまりなく、単純に価格だけで選ばれることは多い。逆にセンサー類は不要で手動で操作できさえすればオーケーという人にとっては、価格が安い本製品はベストマッチなはずで、製品選びに当たってはこういった点もチェックしたいところだ。
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