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健康の未来を先取りしたApple Watch、タブレットの水準を引き上げたiPadGood、Better、Bestで読み解く新ラインアップ(1/6 ページ)

Appleが恒例のスペシャルイベントを行ったが、メインのiPhoneは発表されず、新型iPadシリーズとApple Watchシリーズが登場したのみだった。しかし、その中には我々の未来に直結する重要なメッセージが盛り込まれていた。林信行氏が読み解く。

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Appleの発表内容は一見シンプル

Apple Watch
Apple Watch series 6には、こんな時代の到来を予見していたように注目の技術「血中酸素濃度センサー」が搭載されていた。4つのLEDクラスターと4つのフォトダイオードで構成されたセンサーが内蔵されており、ここから腕に赤外線を照射して測る

 Apple WatchとiPadの最新モデルがお披露目されたAppleのスペシャルイベントは、1時間とこれまでの発表会にあたる半分の時間で内容も簡潔にまとめられ、あらかじめ編集された映像コンテンツとして日本語字幕もついており、日本では深夜のスタートであるにもかかわらず、Twitterなどでは多くの人が発表の1つ1つに一喜一憂していた。

Apple Watch
今回のApple Watch series 6の登場にあわせて、バックルなど継ぎ目となるものがない(腕のサイズに合わせていくつか種類がある)ソロループというシンプルなバンドのシリーズが新たに登場した。左下は新色の青いアルミケースのモデルだ
Apple Watch
見た目も機能もApple Watch。だけれど、より手ごろな価格になったApple Watch SEが登場した

 発表内容を列記すると、まずハードウェアとしては新たに血中酸素濃度の測定が可能になったApple Watch series 6と、手頃な値段で買えるApple Watch SE、そしてプロ用に迫る機能を提供する「iPad Air」と低価格な「iPad」の4製品が発表された。

Apple Watch
Apple Pencilの利用など最新iPadの条件を持ちつつ、低価格を実現した第8世代のiPad。
Apple Watch
iPad Airが、iPad Pro並みの性能と機能を誇りUSB Type-C端子も搭載して生まれ変わった

 それと関連してiOS 14、iPad OS 14、watchOS 7、tVOSの最新版が米国時間の9月16日(日本時間の17日)に一斉にリリースされることや、iCloud、Apple Music、Apple Arcade、Apple TV+といった同社の4つのサブスクリプションサービスを個人で月額1100円、家族の場合は同1850円(いずれも税込み)で利用できるようにする「Apple One」という包括型サブスクリプションプログラムも明らかにされた。

 そして、年内に日本を除く一部の国で提供が始まるフィットネスコンテンツ「Apple Fitness+」もある。

 さらにiPhoneを持つことを許されていない児童に、親のiPhoneで設定したApple Watchを使えるようにする「ファミリー共有設定」という機能などが公開された。

 と、発表会の骨子はこれだけなのだが、その間にこれからの健康管理を大きく変えそうな新技術など、いくつもの興味深い発表が行われた。そうした発表のいくつかは、まるでAppleがCOVID-19のパンデミックを予見していたのではないかと思わせる面白い符号も見せている。

 だが、その話は後半にとっておき、まずは今回のハードウェア新製品をどう捉えたらいいのかから読み解きたい。

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