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わずか590g! USB Type-C接続限定で驚きの軽さを実現したASUSの14型モバイルディスプレイを試すモバイルディスプレイの道(1/3 ページ)

さまざまなモバイルディスプレイを投入しているASUS JAPANから、同社初となる14型モデルが登場した。軽量ボディーとユニークな特徴を備えた本製品を試した。

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 ASUS JAPANの「ZenScreen MB14AC」(以下、MB14C)は14型のモバイルディスプレイで、接続方法をUSB Type-Cに限定し、軽量なボディーを実現していることが特徴だ。

 現行のモバイルディスプレイのほとんどは、HDMIとUSB Type-C、2つの方式に対応している。最近はUSB DispalyPort Alternate Mode対応のUSB Type-Cポートを備えたノートPCも増え、HDMIポートを省いてボディーが薄くて軽くなるなら、それに越したことはないという人も多いだろう。

 今回紹介するMB14ACは、HDMIポートを省いて接続方法をUSB Type-Cに絞ることで、ボディーの軽量化を果たした。公称値で約590gという軽さは、現行の12.9インチiPad Pro(641g)はもちろん、発表されたばかりの新型12.9インチiPad Pro(682g)よりも軽いというから驚きだ。縦横両置きをサポートする他、三脚への取り付けが可能なネジ穴を背面に備えるなど、ユニークなギミックも搭載している。

 2020年6月に発表されながら、日本国内ではなかなか販売が開始されなかったこのモデルが、ようやくお目見えすることになった。想定実売価格も税込みで2万6820円と手頃で、ユーザーとしても待望と言えるこの製品を、細かくチェックしていこう。

ZenScreen MB14AC
ASUS JAPAN初の14型モバイルディスプレイ「ZenScreen MB14AC」。ボディーサイズは約324.94(幅)×208.03(奥行き)×9〜11.2(厚さ)mmとコンパクトだ

12.9インチiPad Proより軽い、実測約583gの軽量ボディー

 まずは基本的なスペックをチェックしよう。画面サイズは14型で、画面解像度は1920×1080ピクセル、パネルはIPS方式で、ノングレア加工が施されている。視野角は上下/左右ともに178度で、輝度は250ニト、コントラスト比は700:1、応答速度は5msだ。

 前述のようにインタフェースはUSB Type-Cポートのみで、側面のポートもこれ1つしかない。HDMI接続をサポートするモデルだと、USB Type-Cポートとは別に電源供給用のUSBポートを備えていることが多いが、本製品はそれも省かれているので、搭載ポートはUSB Type-C×1のみということになる。

 タッチ操作に対応しない他、スピーカーも装備しておらず、さらにイヤフォンジャックも備えない。音声出力系の機能を持たないという、かなり割り切った仕様だ。

MB14AC
製品本体。ベゼルはやや段差があるタイプで、タッチ操作には対応しない
MB14AC
カバー兼用のスタンド(ASUSスマートケース)を用いて立てることができる
MB14AC
角度は実質1段階のみだ。角度を変えたければ、後述する三脚を用いた方がよいだろう
MB14AC
背面中央に三脚を取り付けられるネジ穴を備える。スピーカーは省かれている
MB14AC
ポートは左側面のUSB Type-C×1のみだ。イヤフォンジャックも搭載しない
MB14AC
本体重量は公称値で590gとされているが、実測だと583gとさらに軽い
MB14AC
カバー兼用スタンドを装着した状態では実測794gと、かなりの軽さだ

 現行のモバイルディスプレイは、本体の上部が薄く、下部は厚みがあるデザインを採用していることが多い。その点、本製品は上から下までフラットな形状を採用しているのがポイントだ。厚さは約9〜11.2mmと極端に薄くはないが、実測で583gと軽いこともあってか、体感的にはもっと薄く思えるのが面白い。

 スタンドは、画面を覆うカバーを背面に1周させるとスタンドになるタイプではなく、カバーそのものを取り外して組み立てることで、スタンドになる仕組みだ。安定性はお世辞にも高いとは言えないが、持ち歩く場合の軽量化には大きく貢献している。

MB14AC
カバー兼用スタンド(右)を本体と並べたところ。組み立て方の図解が裏面にプリントされている
MB14AC
カバー兼用スタンドで画面を覆った状態。背面および側面は保護されない
MB14AC
輸送時の状態から、まずはカバー兼用スタンドを外す
MB14AC
カバー兼用スタンドを内側に巻くように折り曲げる
MB14AC
幅2cmほどある先端の部分を反対側の縁近くにマグネットで吸着させる
MB14AC
断面が三角形になったところで、さらに後ろの支えを下に沈める
MB14AC
本体をセットすれば完了だ。ただし、安定性はそこまで高くなく、外れそうになることもしばしばだ

 HDMIポートを搭載しないため付属品は少なめだが、USB Type-Cケーブルに加えて、USB Type-A→Type-Cケーブルは付属する。PC本体がUSB DispalyPort Alternate Modeをサポートしない場合は、同社のドライバをインストールすることで、USB Type-Aポートでも接続できる仕組みだ。

 ちなみに同社の製品は、USB Type-CをUSB Type-Aに変換するアダプターが付属するモデルもあるが、本製品は前述のように単体のUSB Type-A→Type-Cケーブルが付属している。USB Type-CをUSB Type-Aに変換するアダプターはUSB Type-Cの規格外であるため、本製品の付属品があるべき姿ということになる。ぜひこれを標準として継続してほしいところだ。

MB14AC
付属品は、USB Type-Cケーブルに加えてUSB Type-A→Type-Cケーブルや、マニュアルなども用意される

 続いて、ノートPCにつなげてみよう。

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