Apple M1搭載iMacはStay Home時間を快適にする最強のアイテム(4/5 ページ)
待望のApple M1を搭載した24インチiMac(23.5型)が、いよいよ発売となる。液晶一体型デスクトップPCの立ち位置を、がらりと変える可能性を秘めた新モデルについて、林信行氏が試した。
楽しさは23.5型の大画面にも
ACアダプターをつなぎ、いよいよ本体を起動する。
Mac初期設定の見慣れた画面が現れる。しかし、ちょっと特徴があることに気がついた。設定用のダイアログ(ウインドウ)が大きすぎる画面の中央に表示され背景が広々としているのも変だが、それ以上に違和感を覚えたのが、背景が青いのだ。Appleの色彩コーディネートは、こんなところにまで行き届いている。
iMacは、きちんと自分が何色のモデルかを認識しているが、それに合わせて新型iMac用に特別に用意された「ハロー」と呼ばれるシリーズの壁紙も自動で選択されているのだ。
ちなみにこの光の線が描かれた壁紙、何の模様が描かれているかご存じだろうか。
4月に行われたAppleの製品発表会で、このiMacに合わせて虹色の色彩で描かれた立体的な「hello」の文字が登場したが、実は壁紙はその文字の該当色の部分を切り取ったものだと言われている(ただし、インターネットで流布しているアニメーションとは少し切り取られている場所が違うようで、「ハローブルー」の壁紙が「h」の文字を切り取っているように見える)。
さらに新型iMac専用の「ハロー」というスクリーンセーバーが用意されており、カラフルな背景にカラフルな文字、世界各国の言葉で「こんにちは」と表示してくれ、見ているだけでステキな気持ちになれる。
そんなiMacだが、さすが23.5型の画面サイズは大きくて心地が良い。解像度は4KのTVを上回る4.5K(4480×2520ピクセル)のRetina Displayだ。明るい(と言ってもMacでは標準的な)500ニトの輝度を持ち、10億色以上を表示できるDCI-P3の広色域に対応しており、映画の映像も美しく見える。
いや、実際にはこの製品を使って1番驚いたのが、iPhone 12 Proで撮った写真やビデオを表示したときだ。iPhoneの小さな画面で表示している間はもちろん、13インチMacBook Airで表示している際にも気がつかなかったが、自分がiPhoneで撮った映像が、実はこんなにも美しかったのかと改めて驚かされた。
淡路島のホテルで日の出を見ながら撮った室内露天風呂の映像も、まるで湯船に入って見るような原寸大に近い大きさだ。
次に驚かされたのがサウンドである。実はMacが他のPCに対して圧倒的に優れているのは、内蔵スピーカーからの音質ではないかと思っている。MacBook Proの内蔵スピーカーの音もかなりいいが、やはりiMacの音は低音が効いており迫力が違う。
Appleは新型iMacのために新たに6スピーカーのシステムを設計した。ウーファー(低音スピーカー)とツイーター(高音スピーカー)、そして不要な振動を取り除くフォースキャンセリングウーファーの3つを1組にしてそれを2つ内蔵する。画面の下から机の天板に向けて音を発し、天板からの跳ね返りを利用して、きめ細かで迫力のある音を生み出している。
さらにこのスピーカーの設計で、Dolby Atmos規格対応の映画を再生するときには、乗り物の音がまるで画面上の乗り物の位置から聞こえてくるような立体的でリアルな音を再現している。
YouTubeに、このDolby Atmosを体験できる映像があるのだが、新型iMacに触れる機会がある人は実際にこの動画を再生してみてほしい(注)。
設置環境によって、多少の違いはあるかもしれないが、筆者の部屋では音が自分の耳の後ろからも聞こえてきてビックリさせられた。
PCで映画を見る体験が、一段違う高みに登った瞬間だ。
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