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机回りの省スペース化に「60%キーボード」はいかが? Corsairのゲーミングキーボード「K65 RGB MINI」を試す(1/5 ページ)

最近、ゲーミングキーボードにおいてシステムキーを大胆に削減して省スペース化を図った「60%キーボード」がブームとなっている。その1つであるCorsairの「K65 RGB MINI」は、日本語配列モデルも用意しており、より多くのユーザーにピッタリそうに見える。その実態を使ってみてレビューする。【加筆/修正】

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 2020年に新型コロナウイルス感染症が流行して以来、在宅勤務が少しずつではあるが浸透しつつある。国土交通省が3月19日に発表した資料によると、2020年8〜10月における在宅勤務の導入率は首都圏で27.6%、地方都市圏で16.4%だという。

 急な在宅勤務のために、自宅に取り急ぎの仕事用スペースを作ったという人も少なくないだろう。その際に困ることはいろいろとあると思うが、机上スペースの確保は、その典型といえる。

 筆者の場合、机上のキーボードの上にも紙の資料を広げて置くことが多い。タイピングをしたりショートカットキーを使ったりする際は、その資料をまとめて机の脇に片付ける。そしてキーボードの上に再度資料を広げて見て、キーボードを使うために片付けて――そんなことを繰り返すと、さすがに面倒になってくる。

 そんな中、Corsair(コルセア)が4月17日、小型USBキーボード「K65 RGB MINI」(以下、K65)を発売した。ファンクションキーを始めとする機能キーはもちろん、テンキーも持たない、いわゆる「60%キーボード」の流れをくむ省スペースに特化したゲーミングキーボードだ。税込みの実売価格は1万4000円程度で、一般的なオフィス向けのキーボードと比べるとかなり高価であるが、ゲーミングデバイスとしては比較的手頃である。

 この記事では、K65 RGB MINIを通していわゆる「フルキーボード」との違いを確認しつつ、60%キーボードならではの魅力をチェックしていく。

【加筆/修正:6月24日16時30分】本キーボードの販売状況について加筆いたしました。合わせて、細かい表記の見直しを行いました

K65 RGB MINI
Corsair K65 RGB MINI。ゲーミングデバイスでよく見かけるRGBライティングも備えている(写真は日本語配列版)

軽量ながらも安定感のあるボディー

 まずK65 RGB MINIの外観を見ていこう。実測でサイズは約295(幅)×105(奥行き)×20〜35(厚さ)mmで、重量は約550gとなる。日本では「日本語配列」を販売中で、「米国英語(US)配列」は近日中に販売開始を予定している。今回は既に販売をしている日本語配モデルをレビューする。

 底面の四隅にはゴムが配置されていて、ガンガン打ち込んでも滑りにくい。サイズ的にはカバンなどに入れて持ち運ぶのも容易で、ゴムがあるのも相まって、机に置いて使った際には安定感がある。

 このキーボードはUSB接続の有線タイプだが、ケーブルを分離できるようになっている。ケーブルの接続ポートはUSB Type-Cで、約1.7m長のUSB Type-C to Aケーブルが付属する。ケーブルは少し長めなので、ノートPCへの接続はもちろん、デスクトップPCで接続端子が机の裏に回る場合でも、難なく接続できる。「もうちょっと短い方がいい」「ケーブルが切れちゃった」という場合は、市販のケーブルも使える。

 ちなみに筆者は普段、ノートPCをかさ上げして、その手前にキーボードを置いて使うというスタイルを取っている。K65 RGB MINIのUSB Type-C端子がちょうど“真ん中”に来るので、このスタイルで使うとかさ上げした部分に物を置きづらい。「うーん」といった所だ。

 ちょっと特殊な使い方だとは思うのだが、デスクトップPCと液晶ディスプレイという組み合わせで使う場合でも、ディスプレイの中央にスタンド(ピラー)が来る場合は真ん中に端子があるとちょっと使いづらい。あえて端子を左か右にオフセットしても良かったのではないかとも思う。

端子部分
ケーブルは分離できるようになっているため、好みのケーブルに交換することもできる

キートップは良い触りごこち 日本語配列でもカナ印字はなし

 先ほどK65 RGB MINIの底面の四隅にゴム足があり、強く打ち込んでもキーボードが動きづらいという話をした。その代わりかどうかは分からないが、このキーボードには傾斜を調整するためのチルトスタンドがない。ここは、好みが分かれそうな部分の1つといえる。

 ただし、ポンと置いた状態でもタイプ面にはある程度の傾斜が付くため、平らなキーボードよりは押しやすく、ミスタイプも大きく減らせる。今回試用した限りでは、チルトスタンドがないことによる弊害は感じなかった。

 キートップは微細な凹凸のある梨地加工が施されていて、触り心地がいい。先述の通り今回は日本語配列モデルを利用しているが、ひらがなやカタカナの印字は一切ない。ローマ字入力をする人が多い昨今では、問題になることはそれほど多くないだろう。

 キーの印字は白地の透明素材で、キーと一体成形されている。キーピッチは一般的なデスクトップ向けキーボードと同じだが、キートップが大きく張り出していて、指に触れる面積が小さい。実際に打ってみた限り、キーとキーの間を押してしまうことを防ぐための配慮だと感じた。

 PCに接続すると、キーボード内部のLEDが発光して暗い場所でも見やすくなる。標準設定のままでは虹色にまぶしく輝くが、後述するセッティングソフトを使えば発光の強さを調整したり発光するパターンを変えたりできる。

 少し惜しいと思うのは、キー前面に印字されたアイコンが見づらいことだ。このアイコンは、Fnキーとのコンビネーションで実現する機能を示しているのだが、発光の“影”に隠れて少々見にくいのだ。キートップの印字と同じく、透明素材で発光していたら見やすかったかもしれない。

側面
キートップには下から上に指を滑らせると少し引っかかる程度の段差が設けられている。タイピングしづらくなるほどの傾きではないのがいい

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