机回りの省スペース化に「60%キーボード」はいかが? Corsairのゲーミングキーボード「K65 RGB MINI」を試す(2/5 ページ)
最近、ゲーミングキーボードにおいてシステムキーを大胆に削減して省スペース化を図った「60%キーボード」がブームとなっている。その1つであるCorsairの「K65 RGB MINI」は、日本語配列モデルも用意しており、より多くのユーザーにピッタリそうに見える。その実態を使ってみてレビューする。【加筆/修正】
キーは軽快な押し心地
K65 RGB MINIのキースイッチは、「CHERRY MX Speed Silver(銀軸)」を採用しており、動作点(反応点)は公称で1.2mmとなっている。比較的軽く押しただけで反応する。
動作点が浅いキースイッチは、タイピングではミスタイプを起こしやすい一方で、押し込む力が少なく済むので指が疲れにくく、素早く操作できる。そのため、対戦ゲームなど、クイックさが求められるゲームでは有利に働く。キーは押し込むほど反発力が高くなる仕様で、タイピングはリズミカルにできる。
キートップは付属のピンセットを押し込んで挟み込めば引き抜ける。交換用のキートップとして、シンプルな線のみが描かれたスペースキーと、「CORSAIR」ロゴのあるキーが付属する。その他、フルキーボード用に販売されている同規格のキートップも利用できるため、お気に入りのキートップを使ってイメージチェンジをしてもよいだろう。
頑丈だがタイプ音は大きめ
最近の一般的なキーボードは、価格が比較的手頃な「メンブレンキースイッチ」を採用している。それに対して、K65 RGB MINIを含む少し値の張るキーボードでは、「メカニカルキー」を採用することが多い。
メンブレンキーはラバーカップをへこませることで入力を認識しているが、このラバーカップは経年劣化しやすく、使用するにつれて入力精度が落ちていく。それに対し、メカニカルキーのキースイッチは、硬質な素材で構成されているため、長期間使ってもへたりにくい。K65 RGB MINIのキースイッチは、5000万回の押下に耐えるとされている。
また動作点についても、メンブレンキーはキーの底まで押さないと反応しないことが多い(≒深めになる)のに対して、メカニカルキーはキーを押す途中にあるため、クイックな反応を得やすい。キートップのどこを押しても単一の押し心地や認識精度を得られるのも、メカニカルキーのメリットといえる。
ゲーミングキーボードに移行するまで、筆者は2000〜3000円程度のメンブレンキーボードを使用していた。しかし、使い方がヘビーなせいか、数カ月で認識しなくなるキーが出てきたり、キーごとに認識精度のバラつきが生じたりしてしまった。タイピング時に「ボコボコ」と鈍い音がするのも苦手だった。K65 RGB MINIを含むメカニカルキーを持つキーボードで、この悩みを解決できたのだ。
ただし、メカニカルキーにもデメリットはある。キーを打つ際に生じるタイプ音だ。メンブレンキーはタイピング時の音が比較的静かで、オフィスに持ち込んでも周囲の迷惑になりにくい利点がある。それに対して、メカニカルキーは押す度に「カチャ」と大きめの音が響きやすい。
この点は、K65 RGB MINIもご多分に漏れない。先述の通り、K65 RGB MINIのキーは動作点が浅いため、少ない力で軽快に押せる。しかし、押すと少し大きい音が響いてしまう。タイピングをしていると、これが以外と気になる。
硬質素材を多く使用しているメカニカルキーの“宿命”と言ったらそこまでだが、実はCorsairのK65 RGB MINIには、海外においてタイプ音を軽減した「CHERRY MX Red(赤軸)」スイッチを搭載したモデルもある。これが日本でも本格展開されるとうれしいところだ。
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