机回りの省スペース化に「60%キーボード」はいかが? Corsairのゲーミングキーボード「K65 RGB MINI」を試す(5/5 ページ)
最近、ゲーミングキーボードにおいてシステムキーを大胆に削減して省スペース化を図った「60%キーボード」がブームとなっている。その1つであるCorsairの「K65 RGB MINI」は、日本語配列モデルも用意しており、より多くのユーザーにピッタリそうに見える。その実態を使ってみてレビューする。【加筆/修正】
使用キーが少ない対戦ゲームでなら使いやすさ抜群
K65 RGB MINIの“本職”ともいえるゲーミング用途ではどうだろうか。
フルキーボードから乗り換える1番の利点は、マウスを動かせるスペースが増えたことだ。画面の端から端まで大きくカーソルを動かすのも1ストロークで済むようになったし、素早い視点移動が求められるゲームも遊びやすくなった。
対戦ゲームでありゲームスピードも速く、視点を頻繁に移動させる「Apex Legends」をプレイする際は、フルキーボードではマウスがキーボードにぶつかることを気にして激しく動かすことをためらっていた。しかし、K65 RGB MINIでは横方向に約20cmも余剰スペースが生まれたので、のびのびとマウスを動かせる。
Apex Legendsは、1キーと2キーで武器を切り替えて、3キーで素手になる。回復アイテムの使用は4キーに割り当てられている。K65 RGB MINIはコンパクトながらもキーピッチは広めである。ゆえに、激しい戦闘中に焦ってキーの端を押して意図しない操作をすることもない。Fキーで敵の位置を知らせる操作、Rキーで弾を補充する操作もよく間違えていたが、K65 RGB MINIにしてからは少し減らせた。
一方、F1キーで開けるセリフホイールが使えなくなったのは仕方のないところだ。セリフホイールはF1で開き、マウスでセリフを選択するが、K65 RGB MINIではFnキーの位置が位置だけに、両手を使わないとファンクションキーの操作ができない。両手を使うと、当然ながらマウスを動かせなくなる。
仲間にアイテムや敵の場所を知らせることはできるので、必要最低限のコミュニケーションは取れる。しかし、少しだけ不便であることには変わりない。
Apex Legendsと同様に、K65 RGB MINIのような60%キーボードでは、テンキーやファンクションキーに機能が割り振られたゲームが少々遊びにくくなる。主立ったゲームを挙げると、「ファンタシースターオンライン2」や「マビノギ」などスキルが多く1度に遊べるプレイスタイルが幅広いMMORPGや、スクリーンショットや視点変更などプレイヤーが扱える機能が多い「Minecraft」は少し不便になるかもしれない。
マウスでの操作に慣れる、マウスから手を離しても問題ないタイミングで素早く操作できるなる、といったように“慣れ”が要求される。
一方で、使用するキーが少なめな対戦ゲームに限定すると、動作点が短かいことや、キーピッチが広めでミスタイプをしにくいことは大きな強みといえる。
先述のApex Legendsは、標準設定で使うファンクションキーは1つだけと少ない。氏の他、「Call of Duty」シリーズや「フォートナイト」など、対戦型ゲームでは、ファンクションキーやテンキーを使わない設定になっているものも多い。「必要になったら手を慣らす程度の気持ち」でいいかもしれない。
小さなスペースを効率よく使いたいユーザーにおすすめ
このように、60%キーボードであるK65 RGB MINIは、フルキーボードと比較すると確かに機能は少ない。しかし、慣れればフルキーボードにかなり近い操作が可能で、在宅勤務で発生する作業やゲームでも十分に使える。キーボードが占有するスペースを削減することで、タイピング以外に使える空間を確保できることがうれしい。
Fnキーを使えば、大抵の操作は補える。iCUEを使えば、一部を除いて設定も柔軟に変えられる。何より、日本語配列を選べることや、TabキーやCaps Lockキーが大きめなのがうれしかった。
強いて使いづらさを挙げるなら、キータイプの音が大きいところだろう。今回の記事は全てK65 RGB MINIを使って執筆した。その際に、家族から「少しうるさい」と言われてしまった。実際のところ銀軸の音は大きめで、素早くタイピングしているとキーを打っている自分も気になった。
多少使いにくい部分はあるが、何より小型であるところに魅力を感じる。またフルキーボード準拠のキーサイズでミスタイプを起こしづらく、キーの耐久力も安価なメンブレンキーより非常に高い。テレワークのお供に長く使い続けられるキーボードとして、購入を検討してみるのもよいだろう。
Apex Legends:(C)2021 Electronic Arts Inc.
マビノギ:(C)2009 NEXON Korea Corporation and NEXON Co., Ltd. All Rights Reserved.
Minecraft:(C) 2009-2021 Mojang AB.
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