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「Windows 11」登場 Windows 10の後継OS

Microsoftが、Windows 10の後継となるOSのリリースを発表した。Windows 10を使っているユーザーなら、2021年秋から順次無償アップデートできるが、ハードウェアの要件を満たしていることが前提となる

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 Microsoftは6月24日(米国東部時間)、新しいオペレーティングシステム「Windows 11」を発表した。「Windows 10」を稼働しているPCには、2021年秋から2022年にかけて無料アップグレードが提供される。「Windows Insider Program」に参加しているユーザーには、近日中にInsider版のWindows 11が配信される予定となっている。

【更新:2時15分】Windows 11の概要を追記しました
【更新:15時】一部記載の見直しをしました

Windows 11
Windows 11のロゴ。フォントがWindows 10のそれとは異なる

Windows 11の概要

 Windows 11は、Windows 10の後継となるOSだ。より実用的に、よりパーソナルに使えるようにさまざまな改良が施されているという。

UIの刷新

 ユーザーインタフェース(UI)は、よりシンプルなものに刷新された。パッと見では開発が中止となった「Windows 10X(テンエックス)」のUIに近い印象だ。

 スタートボタンとタスクバーのアプリアイコンは、タスクバーの中央に寄せるように配置されるようになった。スタートメニュー自体の見た目も変わっている。スマートフォン(iOS/Android)と同期することで、最近開いたファイルをクラウドを介して互いに共有することも可能だ。ウィンドウのスナップ機能や仮想デスクトップ機能も改善されている。

 マルチディスプレイ環境で使っている場合は、ディスプレイを取り外すとそのディスプレイにあったウィンドウを自動最小化する機能や、取り付けるとウィンドウを自動で再配置する機能などが利用できる。

Windows 11
新しいタスクバーとスタートメニューのイメージ。最近開いたファイルはスマートフォンと共有できる
Windows 11
ウィンドウのスナップ機能では、ウィンドウの割り方をよりフレキシブルに調整できるようになる
Windows 11
白基調の「ライトモード」と黒基調の「ダークモード」(画像)を一括して設定する機能は継続して搭載される

Microsoft Teamsの統合

 Windows 11には、コミュニケーションアプリ「Microsoft Teams」が統合されている。タスクバーのアイコンをクリック(タップ)すると、Teamsに参加しているユーザーと即座に連絡を取れるようになっている。

 Teamsを使っていないユーザーとも、双方向SMSを活用することでコミュニケーションが取れるという。

Windows 11
Windows 11のタスクバーには、Microsoft Teamsが統合されている

ウィジェットの搭載

 Windows 11では、ユーザーが情報をより迅速に手に入れる手段として「ウィジェット」が搭載される(厳密には復活する)。AIを活用してユーザーにマッチしたニュース、天気、カレンダー(スケジュール)などが表示されるという。もちろん、自分で表示する内容をカスタマイズすることも可能だ。

Windows 11
情報をより迅速に手に入れる手段として、ウィジェット機能が搭載される。Windows VistaやWindows 7のウィジェット機能よりは見た目がスッキリしているように思える

Microsoft Storeのリニューアル

 アプリやゲーム、動画コンテンツなどを配信している「Microsoft Store」は見た目が一新され、欲しいコンテンツを探しやすくなるという。これに合わせて、以下のアプリがMicrosoft Storeのラインアップに加わるという。

  • Microsoft Teams
  • Visual Studio
  • Disney+
  • Adobe Creative Cloud
  • Zoom
  • Canva
Windows 11
新しいMicrosoft Storeのトップ画面。見た目がだいぶ良くなった印象を受ける
Windows 11
Windows 11のMicrosoft Storeでは、Adobe Creative Cloud(Adobe CC)がラインアップに加わる。セキュリティ上の理由からMicrosoft Store経由でインストールしたアプリだけを使いたいという人には福音といえる

 さらに、新しいMicrosoft Storeでは、「Amazon Appstore」に公開されているAndroidアプリのインストールにも対応した。インストールしたAndroidアプリは「Intel Bridge technology」を使って動作するという。詳細は、今後数カ月以内に公表される予定だ。

Windows 11
Windows 11のMicrosoft Storeでは、Amazon Appstoreに公開されているAndroidアプリもダウンロードできる。ダウンロードしたアプリは、Intel Bridge technologyを使って動作するという
Windows 11
Windowsアプリで写真を表示しながら、AndroidのTikTokアプリを利用しているイメージ

ゲーム機能の強化

 Windows 11は最新のハードウェアの能力を引き出す設計になっているという。ハードウェアが対応していれば、「DirectX 12 Ultimate」に備わる以下の機能を最初から利用できる。

  • DirectStorage(CPUをバイパスしてNVMeストレージからグラフィックスメモリにデータを読み込む機能)
  • Auto HDR(HDR非対応のゲームの映像を自動的にHDRに変換する機能)
Windows 11
ゲームに関する機能も継続して強化するという

Windows 11の稼働要件

 Windows 11が稼働するハードウェアの最小要件は以下の通り。

  • CPU:1GHz以上で稼働する2コア以上のもの(SoCでも可)
  • メモリ:4GB以上
  • ストレージ:64GB以上
  • ファームウェア:UEFI(Secure Bootのサポートが必須)
  • TPMモジュール:バージョン 2.0以上のもの
  • GPU:DirectX 12と互換性があるもの(WDDM 2.0ドライバー必須)
  • ディスプレイ:1280×720ピクセル以上かつ9型以上で、8bit以上のカラー表示に対応するもの

 なお、詳細なシステム要件によると、Windows 11 Homeは初回起動時にインターネット接続とMicrosoftアカウントがないとセットアップを完了できないようだ。また、Microsoft Storeアプリのみ稼働できる「Sモード」は、Windows 11ではHomeエディションのみに用意されるという。

 自分のPCでWindows 11を稼働できるかどうかは、Windows 11のWebサイトからダウンロードできる「PC正常性チェック(PC Health Check)」アプリを使って確認可能だ。

非互換
筆者が仕事で使っている「ThinkPad X1 Carbon(第5世代)」は、Windows 11が稼働しないと判定される。ただし、今配布されているアプリでは“何が”要件を満たしていないのかハッキリと示してくれない

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