モバイル向けCPU最速? 「Core i7-11980HK」の実力をチェック!(4/4 ページ)
IntelのコンシューマーノートPC向けCPUとして最高性能を誇る「Core i7-11980HK」。その実力はいかほどのものか、台湾MSI製ゲーミングノートPC「GE76 Raider 11U」(米国仕様)を通してチェックしてみよう。
PCI Express 4.0接続のSSDは効果てきめん バッテリーは「非常用」
今回レビューしているGE76 Raider 11Uには、先述の通りSamsung PM94A1の1TBモデルが搭載されている。このパフォーマンスを「CrystalDiskMark 8.0.4」でチェックしてみた。
シーケンシャル(SEQ1M Q8T1)の読み出しは毎秒6673.4MB、書き込みは毎秒4932.16MBとなった。一方で、ランダム(RND4K Q32T1)の読み出しは毎秒758.27MB、書き込みは708.27MBとなった。
Samsung Electronicsの公称値に少し届かないが、PCI Express 4.0接続に対応するとここまで速くなるのか、と驚くばかりである。GE76 Raider 11U自体は、M.2スロットを2基備えており、M.2 SSDのRAID構成にも対応している。RAIDを組んだらもっと速くなるのだろうか……?
これだけパワフルだと「バッテリー持ちは?」と気になる人もいるだろう。そこで、PCMark 10のバッテリーベンチマーク機能を使い、「Modern Office」シナリオで連続稼働時間をチェックしてみた。画面輝度を最大にしたこと以外は、特に設定は変えていない。
結果は、満充電(残量100%)から残量6%まで4時間44分となった。スペックを考えると十分な持ちではあるが、モバイルノートPCと比べるとどうしても短い。
「これだけ大きなノートPCを持ち歩くの?」という疑問はあるかもしれないが、「出先で3Dグラフィックスのデモンストレーションをする」「短時間の動画の編集とエンコードをする」程度であれば十分こなせるはずだ。
「ノートPCでもハイエンド」を求めるなら良い選択肢
ここまで、GE76 Raider 11Uを通してCore i9-11980HKの実力をチェックしてきた。
記事ではベンチマークテストの結果を中心にお伝えしてきたが、特にSSDが高速であることもあり、何をやっても「速っ」「え、もう起動しちゃったの?」というくらいに、何をやっても高速である。ゲームをゴリゴリやらない限りは、ファンの音も比較的静かだ。「パワーこそ全てだ」という人は、GE76 Raider 11Uにはファンを強制的に高速回転させる機能もあるので、騒音を気にしなければハイパフォーマンスを長時間保てる。
純粋なCPU性能という観点では、現時点においてCore i9-11980HKはゲーミングやコンテンツ作成に最適なCPUの1つといえる。ただし、用途にもよるが、ある程度性能の高い外部GPUを組み合わせて使わないと、グラフィックスが足を引っ張ってしまうこともある。
「とにかくCPUパワーだ!(特にシングルスレッド)」というノートPC派は、Core i9-11980HKを搭載するモデルを検討してみよう。
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