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Apple秋の新製品に共通する“掘り下げると深い”魅力iPadにApple WatchからiPhone 13まで(4/4 ページ)

Appleから、iPhone 13シリーズを筆頭に新型iPadとiPad mini、さらにApple Watch Series 7と秋の新製品が相次いで発表された。それらに隠された真の魅力を、林信行氏がウオッチした。

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じっくり向き合うとじわじわと魅力が氷解するiPhone 13シリーズ

 iPhone 13 Pro/Maxのカメラ撮影については、もう1つ重要な変更がある。写真のRAWファイルの動画版とも言えるプロ用の編集に適したフォーマット、ProResでの記録に対応しているのだ。ただし、ProRes撮影をする場合は、解像度は最大4K/30fps(128GBモデルは1080p/30fpsまで)となる。これは撮影映像の容量なども考慮した結果だろう。明暗差が大きい場面でも、きれいな映像が撮れることから映画監督やテレビクルーでもiPhoneを使って撮影をする人たちが増えているが、そういった人たちにも非常にうれしい、まさにPro仕様を感じさせる変更だ。

 ディスプレイも進化している。iPhoneは既にそのカメラの優れたHDR撮影で撮った写真を再現できるように、全モデルで有機ELディスプレイのSuperRetina XDRに対応してはいるが、iPhone 13 Pro/Maxのディスプレイはより滑らかな動きを再現する120Hzのリフレッシュレート対応の「ProMotion」ディスプレイになった。

 面白いのは、常に毎秒120回表示が切り替わっているわけではなく、画面表示が文字情報中心の場合は、フレームレートを落として節電を促すアダプティブフレームレートという技術に対応していることだろう。

iPhone 13
ProMotionディスプレイの採用により、画面の書き換えが速度が動的に変わり、なめらかなスクロールを実現する

 このようにカメラから表示、バッテリー性能まで、毎日恩恵を感じる素地の部分がしっかりと進化し、磨きがかかったiPhone 13/13 mini/13 Pro/13 Pro Maxの最新iPhoneは、もしかしたら2020年のiPhone最新モデルを買った人向けではないかもしれない。

 しかし、それ以前のモデルを使っている人たちには、確実に高い満足度をもたらしてくれると思う。また、2020年のモデルを買った人でも、シナマティックモードやフォトグラフスタイルといった撮影機能やProResでの映像撮影、そして何よりも1TBの大容量ストレージを魅力に感じる人には、十分価値のある選択肢になりそうだ。

 特に2020年、iPhone 12 Pro Maxのカメラ機能にひかれながらも、本体のサイズを見て諦めていた人は、(望遠レンズを除いた)高度な撮影性能がiPhone 13 miniのサイズに搭載されたことに、大きな感動を覚えることだろう。

 2021年秋のiPhoneは、じっくり向き合うとじわじわと魅力が氷解するモデルに仕上がっている。

iPhone 13
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