VAIO Zの技術を適用した新型「VAIO SX12/14」登場 よりパワフルになって10月22日発売 VAIO Zの「勝色」も(1/2 ページ)
VAIOの12.5型/14型モバイルノートPCがモデルチェンジする。基本的なデザインテイストは先代から引き継いでいるが、2021年2月に登場した「VAIO Z」で採用された新技術などを盛り込むことでパフォーマンスや使い勝手を大幅に改善している。【追記】
VAIOは10月22日、モバイルノートPC「VAIO SX12」「VAIO SX14」の新モデルを発売する。量販店向けモデルの想定価格(税込み、以下同)はSX12が17万9700円から、SX14が19万9800円からとなる。
ソニーストアおよびVAIOストアでは、10月13日13時からカスタマイズ(CTO)モデルの受注を開始している。最小構成時の想定価格は両モデル共通で、ソニーストアでは13万3100円、VAIOストア(3年保証付き)では14万1900円だ。
VAIO SX12/14の法人向けモデル「VAIO Pro PJ」「VAIO Pro PK」も新モデルに刷新される。最小構成時の想定販売価格は両モデル共通で、ソニーストアで13万6000円、VAIOストアでは14万4910円となる。
【追記:13時30分】VAIO ZのWindows 11モデルに関して追記しました
新型VAIO SX12/14の概要
VAIO SX12/14の新モデルは、先代モデルのデザインテイストを継承しつつ、2021年2月に発売された「VAIO Z」で採用された新しい技術を取り入れることで“フルモデルチェンジ”している。
プロセッサは第11世代Coreプロセッサ(開発コード名:Tiger Lake)で、CTOモデルでは以下のいずれかを選択できる。Core i5/i7搭載構成の一部は「Intel Evoプラットフォーム」に準拠する。
- 個人向けモデル
- Core i7-1195G7(2.9GHz〜5GHz、4コア8スレッド)
- Core i5-1155G7(2.9GHz〜4.5GHz、4コア8スレッド)(個人向け)
- Core i3-1115G4(3GHz〜4.1GHz、2コア4スレッド)
- Celeron 6305(1.8GHz、2コア2スレッド)
- 法人向けモデル
- Core i7-1165G7(2.8GHz〜4.7GHz、4コア8スレッド)
- Core i5-1135G7(2.4GHz〜4.2GHz、4コア8スレッド)(法人向け)
- Core i3-1115G4(3GHz〜4.1GHz、2コア4スレッド)
- Celeron 6305(1.8GHz、2コア2スレッド)
メインメモリはLPDDR4X規格で、CTOモデルでは容量を8GB、16GB、32GBから選べる(※1)。ストレージはPCI Express接続のOPAL(自己暗号化)対応SSDで、モデルによってPCI Express 3.0規格、またはPCI Express 4.0規格のモジュールを搭載している。CTOモデルでは以下の容量を選択可能だ。
- PCI Express 3.0規格:128GB、256GB、512GB
- PCI Express 4.0規格(※2):256GB、512GB、1TB、2TB
(※1)Celeron/Core i3構成は8GBのみ
(※2)Celeron構成は選択不可
OSはWindows 11をプリインストールしている。法人向けモデルではWindows 10 Pro(64bit版)にダウングレードするオプションも用意される。
ディスプレイはSX12が12.5型、SX14が14型の非光沢液晶だ。SX12はフルHD(1920×1080ピクセル)パネルのみとなるが、SX14には以下の通り複数の選択肢が用意されている。
- フルHD(タッチなし)
- フルHD(タッチ操作/ペン入力対応)
- 4K(3840×2160ピクセル)、HDR対応、DCI-P3色域98%カバー
タッチ操作/ペン入力対応の構成は、外回りの営業における契約手続きなど、主に対面での利用を想定して用意されたという。ペン入力は4096段階の筆圧検知に対応しており、単6型電池で駆動する純正スタイラスペンも付属品として追加可能だ。
天板には、VAIO Zのために東レと共同で開発した立体成型の複層カーボンファイバーを採用した。これにより、先代よりも剛性を高めつつ、さらなる軽量化を図ることができたという。他の部材の軽量化も並行して進めることで、排熱機構やバッテリーの重量が増したにも関わらず、最軽量構成の本体重量を先代から据え置いている(SX12が約887g、SX12が約999g)。
SX14は14型ディスプレイを搭載している。写真は今回の新モデルで追加されたタッチ入力/ペン入力対応のフルHD液晶だが、インセル型センサーを採用していることから外観上の違いはほとんどなく、天板の厚みも変わらない
ペン入力は、写真のように画面を180度回転させて対面で使うことを想定している。画面回転はキーボード操作で簡単に行える。なお、180度開く構造や迅速な画面回転機能は、タッチ非対応構成やSX12でも採用されている
天板は立体成型の複層カーボンファイバーとなった。パッと見では「どこが変わったの?」と思うかもしれないが、よく見ると天板が側面側まで続いている(先代では天板上部と側面パーツは一体化されており、天板本体とは別パーツとなっていた)
ポート類は 左側面にUSB 3.0 Type-A端子とイヤフォン/マイクコンボジャックを、右側面にはUSB 3.0 Type-A端子(常時給電対応)、Thunderbolt 4(USB4)端子×2、HDMI出力端子と有線LAN端子を備えている。Thunderbolt 4端子は、USB Power Delivery(USB PD)による電源入力やDisplayPort 1.4 Alternate Modeによる映像出力にも対応する。
無線通信はWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。CTOモデルでは、LTE通信機能を追加することも可能だ。
Webカメラは、CTOモデルでは約92万画素センサー(HD撮影対応)か、顔認証対応の約207万画素センサー(フルHD撮影対応、人感センサー付き)から選択できる。いずれも物理的なカメラシャッターを備えており、プライバシー面でも安心だ。マイクは設計の見直しと、AI(人工知能)ベースのノイズキャンセリング機能を組み合わせることでより快適に使えるようになった。
電源キーには指紋センサーも備えている。約207万画素カメラを搭載する構成では、利用シーンに合わせて顔認証と指紋認証を使い分けられる上、離席検知時の自動ロック、着席検知時の自動スリープ解除も利用できる。
キーボードは、VAIO Zのために開発された新型ユニットを搭載している。VAIO Zの量販店モデルでは、ユーザー層を踏まえて「かな」印字のない日本語キーボードを搭載していたが、より広いユーザーをカバーするSX12/14では「かな」印字のある日本語キーボードを搭載している。SX14では、タッチパッドの面積も拡大されている。
CTOモデルでは、以下のキーボードから好きなものを搭載できる。
- 日本語配列/かな印字あり/LEDバックライトなし
- 日本語配列/かな印字あり/LEDバックライトあり
- 日本語配列/かな印字なし/LEDバックライトあり
- US(米国英語)配列/LEDバックライトあり
- 日本語配列/隠し刻印(かな印字なし)/LEDバックライトあり
- US配列/隠し刻印/LEDバックライトあり
キーボードのカラーと印字について
キーボードのカラーは、ボディーカラーによって選択肢が異なります。
- 量販店モデル
- ファインホワイト→ホワイトのみ
- その他のカラー→ブラックのみ
- CTOモデル
- ファインホワイト→ホワイトのみ
- ローズゴールド→ホワイトかブラックから選択可能
- その他のカラー→ブラックのみ(隠し刻印も選択可能)
隠し刻印(黒いキー印字)は、ALL BLACK EDITIONと勝色特別仕様でのみ選択できます。
ボディーカラーは以下のものが用意されている(量販店モデルはスペックによって選べるカラーが異なる)。
- VAIO SX12:アーバンブロンズ、ブライトシルバー、ファインホワイト、ローズゴールド、ファインブラック
- VAIO SX14:アーバンブロンズ、ブライトシルバー、ファインホワイト、ファインブラック
ボディーサイズは、SX12が約287.8(幅)×205(奥行き)×15〜17.9(厚さ)mm、SX14が約320.4(幅)×222.9(奥行き)×13.3〜17.9(厚さ)mmとなる。
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