ビデオ会議の多いリモートワークを快適に! 「文字起こしツール」を使ってみた(2/2 ページ)
その日ごとに働く場所が異なるハイブリッドワーク環境では、ビデオ会議が仕事に欠かせない。何かと面倒な会議の議事録作りに役立つ「文字起こしツール」をいくつか試してみた。
「toruno」 会議データの共有ならコレ
「toruno(トルノ)」は、オンライン会議やオンラインセミナーの内容を「音声データ」「文字起こししたテキストデータ」「会議画面をキャプチャした画像データ」として記録できるクラウドサービスです。
URLとパスコードを、メールやチャットで送付することで会議データを共有でき、音声や文字起こししたデータのダウンロードも可能です。
修正箇所をクリックするだけで編集できる「ダイレクト編集機能」や、音声の頭出し再生が行える機能、修正作業に合わせたスロー再生機能など、編集をサポートするツール類も充実しています。議事録作成/共有を直感的に扱えるので、初めて文字起こしツールを使う人にもお勧めできます。
Web上のセミナー(ウェビナー)を撮ったり、動画からの文字起こしたりも可能です。
入力デバイスの「マイク」をオフにしておけば、自分の音声を録音/認識させることなく文字起こしと記録ができるので、セミナー受講の記録にもピッタリだと感じました。
「Vrew」 動画にテロップを付けるのに便利
「Vrew(ブリュー)」は、人工知能(AI)により、動画の音声を自動で文字起こしできるサービスです。以前はアプリが必須でしたが、現在はWeb版もリリースされ、事前準備なしですぐ使えるのが魅力です。
「動画に字幕を自動で埋め込むことができる」のが大きな特色なので、議事録作成というより、YouTubeにアップする動画にテロップを付けるシーンなどで活躍しそうです。動画を読み込み、音声認識をする言語を選ぶと数分で音声を分析して、AIがテロップを自動作成してくれます。
任意の箇所を選択すると、文字に起こしたテロップが編集できます。動画も連動して該当箇所を表示するので、シークバーを手動で細かく操作するストレスがないのもポイントが高いです。文字起こし結果は、テキストにエクスポートすることも可能です。
変換精度は悪くないと思いますが、雑談やラフな話し言葉の音声データでは、やや誤変換が多いようです。一方で、アナウンス原稿の読み上げのような正確な日本語には強さを発揮します。明瞭な発声のものほど、うまく変換してくれるようなので、音源のボリュームを上げて取り込めば精度を上げることができるでしょう。
「Rimo Voice」 5分で1時間の文字起こしという高速さがウリ
「Rimo Voice(リモ ボイス)」は、日本語に特化したAI文字起こしサービスです。音声データをアップロードすると、1時間の音声データを5分で文字起こししてくれるスピード感が魅力です。音声データとテキストが同期しており、音声を再生すると再生されている部分のテキストがハイライトされます。またテキストをクリックすると、その部分の音声が再生されます。
文字を選べばピンポイントにその部分の音声を聞き返すことができ、長時間におよぶデータも聞きたいところだけを簡単に引き出せます。
実際に使ってみると日本語に特化したというだけあって、音声からの変換ミスが少ないと感じました。英語などの他言語でサービスが始まったツールでは、複数人が発言するミーティングで話者が切り替わるときに認識がうまくいかないことがしばしばありますが、Rimoはかなり精度よく変換してくれます。
テキストデータに改行が入るのもポイントです。会話に間があった場合や、話者が切り替わったタイミングで、テキストにも改行が挿入されるため、話題の展開ポイントが目視でも確認しやすい点が優れていると感じました。
Rimo Voice(リモ ボイス)
サービス提供会社:Rimo
対応環境:Webブラウザ版
料金:トライアル1回(60分)は無料、以降は30秒20円の従量課金プラン、または月間40時間まで11万円の定額プラン
文字起こしツールを使えばリモートワークの質が向上!
ある意味で「時間さえかければ誰でもできる」単純作業でもある「会議の文字起こし」。大事なことではあるけれど、生産性の高い仕事とは言いにくいですよね。文字起こしツールを使えば、録画や録音を視聴して手作業で文字起こしするという手間を削減できます。何かとビデオ会議の機会が多いリモートワークでも、仕事の効率がぐんと向上します。
単純に議事録の作成だけでなく、動画のテロップ作成やウェビナーの振り返りなど、幅広いシーンで活用できるのが文字起こしツールです。自分に合ったスタイルのものを取り入れて、リモートワーク環境をさらに快適にしてはいかがでしょうか。
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