検索
レビュー

プロユースにも耐える性能と機能を備えたクリエイター向けPC「ProArt Studiobook 16 OLED」を試す(3/4 ページ)

ASUS JAPANの「ProArt Studiobook 16 OLED」シリーズは、8コアのRyzenプロセッサとGeForce RTX 3070/3060を備えたクリエイター向けのハイエンドノートPCだ。シリーズ最上位モデルをテストした。

Share
Tweet
LINE
Hatena
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

ペンタブとしても使えるタッチパッドやASUS Dialを搭載

 ゆとりあるボディーサイズを生かして、テンキー付きのキーボードを用意する。配列はファンクションキーが左側に寄っていたり、Enterキーとテンキーの間隔が狭かったりとややクセがあるが、主要キーのピッチは約19mmと広く確保されており、タッチ感も良好だ。

 キーボードの手前にはタッチパッドがある。このタッチパッドは1024段階の筆圧検知に対応したデジタイザーを内蔵しており、ペンタブレットとしても利用可能だ。

 タッチパッド下には3つのファンクションキーを搭載する。「オブジェクトの回転や反転、3Dレンダリングソフトでの360度表示など、よく使われる操作を簡単に行うことができる」とされているが、試用時点では左右のキーがクリックボタンとして機能しているだけであった。

 また、パッド脇には「ASUS Dial」と呼ばれるダイヤルがある。システムの音量や画面の明るさを変更できる他、Photoshop CCでのブラシサイズ変更、ズーム、Premiere Proのタイムラインの縮小拡大など、アドビのクリエイティブアプリの機能をダイヤル操作で行える。発売前の試用時点ではまだ完全な状態ではなかったが、可動部のフィーリングはとても良く、手元を見なくとも繊細な操作を行えた。

ASUS ProArt Studiobook
キーボードはテンキー付きで、キーを3列に収めるために少し変則的な配置になっているがタッチ感は良好だ
ASUS ProArt Studiobook
キーボードはバックライト機能を備える
ASUS ProArt Studiobook
タッチパッドの左に円形のダイヤル「ASUS Dial」を内蔵している
ASUS ProArt Studiobook
ASUS Dialの機能は、ProArtHubでカスタマイズできる
ASUS ProArt Studiobook
タッチパッドはオプションのASUSペン(ASUS Pen SA201H)での操作に対応し、ペンタブレットのように使える。単6型乾電池を利用する
ASUS ProArt Studiobook
ペンは六角形で2ボタンも用意されている。筆圧検知は最大4096段階で重量は約20gあり、ペン先は交換できる。直販のASUS Store価格で8778円だ

クリエイティブ適性の高さをベンチマークテストで実証

 ベンチマークテストの結果を掲載する。CPUはRyzen 9 5900HX、メモリは32GB、ストレージが1TBのPCI Express SSD、GPUはNVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop(8GB)、OSがWindows 11 Homeという内容だ。

 ProArt Hubで設定できるパフォーマンスモードは、スタンダードを基本に、定番テストではパフォーマンスでも行っている。参考として、同社の「Vivobook Pro 16X OLED N7600PC」と「Vivobook Pro 14 OLED M3401QA」のスコアも掲載している。

ASUS ProArt Studiobook
テストに利用した環境

 CINEBENCH R23のスコアを見ると、パフォーマンスモードではRyzen 9 5900HX搭載機として十分なスコアを出しており、CPUの性能をしっかり引き出せていることが分かる。スタンダードモードでもスコアの落ち込みは少なく、同じCPUを搭載するVivobook Pro 14 OLED(スタンダードモード)のスコアを大きく上回っている。

ASUS ProArt Studiobook
CINEBENCH R23のスコア(スタンダードモード)
ASUS ProArt Studiobook
CINEBENCH R23のスコア比較

 PCMark 10のスコアもご覧の通りだ。Core i7-11370Hを搭載するVivobook Pro 16X OLED N7600PCに対して、全ての項目ではっきりとしたアドバンテージを示している。特にクリエイティブ作業をシミュレートするDigital Content Creationでは大きな差を付けている。

ASUS ProArt Studiobook
PCMark 10のスコア比較
ASUS ProArt Studiobook
PCMark 10 Applicationsのスコア比較
ASUS ProArt Studiobook
PCMark 10/Modern Office Battery Lifeのスコア。一般的なビジネス用途の利用なら、十分にビジネスタイムをカバーするだけの駆動時間を確保している

 GPUにNVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop)を搭載しているので、3D描画性能も優秀だ。負荷が高い処理ほどパフォーマンスモードとスタンダードモードの差は大きい傾向がある。

 UL Procyon Benchmark Suitesのスコアも優秀だ。比較対象に対し、特にビデオ編集(Video Editing)で大きな優位を示しており、クリエイティブ適性の高さもしっかり実証している。

 静音性は優秀な部類に入る。高負荷時にはそれなりにノイズが大きくはなるものの、スタンダードモードでは一般的な空調機器よりも低いくらいのレベルで済む。パフォーマンスモードでも極端に大きくなることはなく、このモードで常用するのも現実的だろう。ただし、どちらのモードでも発熱は全体にやや高めで、室温が高い環境ではノートPC用クーラーが欲しくなるかもしれない。

ASUS ProArt Studiobook
3DMarkのスコア比較
ASUS ProArt Studiobook
FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマークのスコア(3840×2400ピクセル、最高品質、スタンダードモード)
ASUS ProArt Studiobook
UL Procyon Benchmark Suitesのスコア比較
ASUS ProArt Studiobook
FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマーク(3840×2400ピクセル、最高品質)の終了直前にFLIR ONEで撮影したサーモグラフィー(室温20度)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る