“山椒は小粒でぴりりと辛い”超小型PC「GPD MicroPC 2021ver」を試す(1/3 ページ)
パフォーマンスの向上と共に価格が高くなっている超小型PCだが、この「GPD MicroPC 2021ver」は手頃な価格で入手可能だ。クセのある見た目だが、実際の所はどうなのかを試してみた。
ここ数年、ノートPCだけでなくデスクトップPCを含め、超小型PCが続々と登場している。以前から小さくてかっこいいガジェットが好きだったこともあり、個人的にはうれしい限りだ。
その一方で、超小型PCにもゲーミングPC化の波が来て、スペックが上昇する中で上位モデルが10万円台半ば〜後半と価格が上昇しているのは気になるところである。しかし、今回取り上げる中国のShenzhen GPD Technologyの「GPD MicroPC 2021ver」は、6万円台と手頃な実売価格でありながら、高い拡張性を備えたユニークな存在だ。
PC USERでは従来の「GPD Micro PC」も取り上げているが、その最新モデルとなる。
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小さなボディーながら拡張性もきちんと確保
GPD MicroPC 2021ver.は、従来モデルからCPUとSSD容量をグレードアップさせたものだ。具体的には、CPUがCeleron N4100(4コア4スレッド、1.1GHz〜2.4GHz、Gemini Lake)だったものがN4120(4コア4スレッド、1.1GHz〜2.6GHz、Gemini Lake Refresh)に、120GBだったストレージが256GB(M.2 SSD)へと倍増している。
それ以外は、前モデルと共通だ。メインメモリは8GB LPDDR4、ディスプレイは6型で、Gorilla Glass 4でカバーされたIPS方式の液晶ディスプレイを採用する。画面解像度は1280×720ピクセルで、アスペクト比は16:9となっている。タッチ操作には非対応だ。
ボディーサイズは約153(幅)×113(奥行き)×23.5(厚さ)mm、重量は公称値で約440gと、片手で握って持てるコンパクトさを維持している。無線LANはIEEE 802.11ac対応で、Bluetooth 4.2をサポートする。
OSはWindows 10 Proで、残念ながらWindows 11へのアップグレード要件は満たしていない。
このコンパクトなボディーに、豊富なインタフェースを備えているのも特徴だ。前面に3.5mmのヘッドフォン端子、左側面にUSB 3.0 Type-A端子とmicroSDスロット、そして背面にUSB 3.0 Type-C、USB 3.0 Type-A×2、HDMI 2.0出力、シリアル(RS-232C)、ギガビット対応の有線LANと、各端子を並べている。実に盛りだくさんで、同社が「『工具』として使えるGPD最小のプロフェッショナル向けポケットパソコン」とうたうのもうなずける。
背面には、左からシリアルポート、HDMI 2.0出力、USB 3.0 Type-A×2、USB 3.0 Type-C、有線LAN端子が並ぶ。なお、USB Type-C端子はUSB Power Deliveryだけでなく、DisplayPort Alternate Modeに対応しており、ディスプレイ出力としても利用できる
パッケージに含まれるのは、取り扱い説明書、ACアダプター、USB Type-C→USB Type-Cケーブル、ストラップと保証書だ。ACアダプターは5V/3A、9V/2.67A、12V/2Aの出力が可能だ。
また、日本仕様ということで、天空の公式ショップ(税込み、以下同様)GPD Direct)やAmazonの天空パッケージ版を購入すると、ロゴ入りの専用ケースやカラビナリング兼用ネックストラップ、液晶クリーナー、ステレオイヤフォン、USBマルチカードリーダーが付いてくる。地味ながら、お得感がある。
続いて、ベンチマークテストでマシンのパフォーマンスを見ていこう。
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