13.3型の新型「VAIO S13」は第12世代Coreプロセッサを搭載 どれだけ“強く”なった?(2/2 ページ)
VAIOの13.3型ノートPC「VAIO S13」に約5年ぶり(ビジネスモデルベースで考えると約1年ぶり)の新モデルが登場する。第12世代Coreプロセッサを搭載して“現代っ子”になった同機は、どんな仕上がりになったのだろうか。試作機を先んじてチェックする機会に恵まれたので、そのテスト結果を交えて見ていこう。
試作機でクイックベンチマークテスト!
今回、発表に先駆けてVAIO S13の試作機を使ってベンチマークテストをする機会に恵まれた。試作機の主なスペックは以下の通り。
- CPU:Core i7-1255U
- メインメモリ:16GB
- ストレージ:256GB SSD(PCI Express 3.0接続)
- GPU:Intel Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
- LTE:あり
試作機のSSDは、韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の「PM991aシリーズ」の256GBモデル(MZVLQ256HBJD-00B07)を搭載している。公称のシーケンシャル(連続)リードは毎秒3100MB、シーケンシャルライトは毎秒1300MBというまずまずのスペックである。
あくまでも“試作機”であるため参考値となるが、VAIO S13の実力をベンチマークテストで簡単にチェックしてみよう。
CINEBENCH R23
まず、3Dレンダリングを通してCPUの性能を調べる「CINEBENCH R23」をチェックしてみよう。今回はAC電源を接続した状態で、VAIOオリジナルのユーティリティーソフト「VAIOの設定」で電源・ファンの設定を「標準」として計測している。結果は以下の通りとなった。
- マルチコア:5128ポイント
- シングルコア:1520ポイント
Eコアを8基積んでいるCore i7-1255Uなら、もう少しスコアが上向いても良いはず……ということで、電源・ファンの設定を「パフォーマンス優先」にしてマルチコアスコアを計測し直してみた所、スコアは7437ポイントまで伸びた。ひと昔前のモバイルノートPCと比べると、かなり性能は良くなっているといえるだろう。
PCMark 10
PCの総合ベンチマークテスト「PCMark 10」では、AC電源を接続した状態でVAIOの設定における電源・ファンの設定を標準、パフォーマンス優先の両方で計測した。結果は以下の通りだ。
- 標準設定
- 総合スコア:4777ポイント
- Essentials(日常利用):9849ポイント
- Productivity(オフィスシーン):5549ポイント
- Digital Content Creation(コンテンツ作成):5414ポイント
- パフォーマンス優先設定
- 総合スコア:4912ポイント
- Essentials(日常利用):9817ポイント
- Productivity(オフィスシーン):5562ポイント
- Digital Content Creation(コンテンツ作成):5892ポイント
マルチコア性能がより重要となるProductivityテストとDigital Content Creationのスコアは、パフォーマンス優先設定の方が高い。特にDigital Content Creationの伸びは大きめだ。コアの数がモノをいう計算やクリエイティブな作業では、状況が許す限りパフォーマンス優先設定で使うと良いだろう。
ただし、パフォーマンス優先設定にすると、負荷が高まった際に冷却ファンが“遠慮なく”高速回転するので、少し騒がしくなる。静寂さが求められるシーンでは標準設定のまま使うのが吉だろう。
3DMark
3Dグラフィックスのテストアプリ「3DMark」も試してみよう。ここではAC電源を接続した状態でVAIOの設定における電源・ファンの設定を全て標準としている。
結果は以下の通りだ。
- Time Spy:1463ポイント
- Fire Strike:3853ポイント
重たいゲームを楽しむのはちょっと厳しそうだが、解像度を低くするか描画設定を軽快にすればゲームもそこそこ楽しめそうではある。
CrystalDiskMark 8.0.4
最後に「CrystalDiskMark 8.0.4」でストレージの読み書きをチェックしよう。結果は以下の通りだ。
- シーケンシャル(SEQ1M Q8T1)
- 読み出し:毎秒3162.54MB
- 書き込み:毎秒1179.92MB
- ランダム(RND4K Q32T1)
- 読み出し:毎秒688.86MB
- 書き込み:毎秒466.52MB
シーケンシャルの結果を見ると、読み出しは公称値を超えたが、書き込みは公称値を下回った。とはいえ、これだけ速度が出ていればほとんどの用途では十分でもある。
PCI Express 4.0接続のSSDを搭載する構成はさらに高速になるはずである。試す機会がどこかであればいいのだが……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
VAIOが「25周年記念サイト」を開設 オリジナルグッズや割引クーポンが当たるSNSキャンペーンも開催
2022年は、VAIOブランドが誕生してから25周年を迎えるメモリアルイヤーだ。それを記念して、VAIOが特設サイトを開設した。合わせて、抽選でオリジナルグッズなどが当たるSNSキャンペーンも開始した。
モバイルノートPC「VAIO SX12」「VAIO SX14」に第12世代Coreプロセッサモデル登場 7月1日発売
VAIOのモバイルノートPC「VAIO SX12」「VAIO SX14」に第12世代Coreプロセッサモデルが登場する。オンライン限定の「ALL BLACK EDITION」は12コア20スレッドの「Core i7-1280P」を搭載可能で、モバイルながらもパワフルな構成も実現できる。
「VAIO S15」に2022年夏モデル 第12世代Coreプロセッサ搭載で5月下旬発売
VAIOの15.6型ノートPC「VAIO S15」に、プラットフォームを刷新した新モデルが登場する。CPUは第9世代Coreプロセッサから第12世代Coreプロセッサとなり、メインメモリやSSDのスペックなども“底上げ”されている。
VAIO、直販ストアで「ace.」とコラボしたビジネスリュックを販売開始 数量限定
VAIOは、バッグ&ラゲージブランド「ace.」とのコラボレーションモデルとなるビジネスリュック「ガジェタブルDP VAIOストア特別仕様」の販売を開始した。
手頃でも“VAIOらしさ”を Ryzen 3搭載の「VAIO FL15」登場 税込み8万円弱から
VAIOが、15.6型メインストリームノートPCを新たに投入する。AMDプロセッサを採用することで価格とパフォーマンスのバランスを取り、最小構成時の税込み価格は8万円を切った。







