片手で握れる6型モデル「GPD MicroPC 2021Ver」でガッツリ仕事をしてみて分かったこと:見た目はオモチャ風だが中身は本物!(2/4 ページ)
Shenzhen GPD Technologyの「GPD MicroPC 2021ver」は、6型の液晶ディスプレイを備えた超小型PCだ。片手で楽に持てる小型ボディーながら、豊富なインタフェースを備え、スペックも強化されている。実戦に投入して分かったことをまとめた。
外付けキーボードを追加する際は要注意
MicroPC単体で入力し始めてから1時間が経過した。筆者の我慢が限界に達したため、外付けキーボード「FMV Mobile Keyboard」を投入して落ち着きを取り戻そう。
しかし、文字を入力しているうちに、何かがおかしいことに気がついた。FMV Mobile Keyboardでは、「Fn」+「F1」の同時押しで、Windows→macOS→iPad OSに適した入力モードに切り替えられるのだが、Windows入力モードを選択しても、「Half/Full」(半角/全角)キーとして作動しない。
MicroPC本体のキーボードのように、「Alt」+「Half/Full」の同時押しをしないと受け付けてくれないのだ。しかも、BackSpaceキー左隣にあるはずの長音記号キーを押しても何の反応もない。
……そう、キーボードレイアウトが英語キーボードのままだったのだ。外付けキーボードがUS配列であれば問題なかったのだろうが、JIS配列だったため、キーボードレイアウトの変更が必要だったのである。その設定を行ってシステムを再起動したところ、いつもと同じようなタイピングをできるようになった。
再起動といえば、筆者は普段、Google日本語入力を使っている。「何だ、ATOKではないのか」と言われそうだが、別の業務で1年ほど使っていたことがあったのだが、どうにもなじめず、作業効率が悪い上にストレスがたまったため、Google日本語入力に戻ってしまったという経緯がある。
Google日本語入力で困るのは、ローマ字/かな入力を切り替えると、「新しいアプリから有効になります」と表示されることだ。
例えば、ChromeでGoogleドキュメントを使って、MicroPCのキーボードからポチポチとローマ字入力をしていたところ、疲れてきたので「外付けキーボードを使うか〜」と、外付けキーボードを投入しても、すぐにかな入力で作業を始められない。作業していたChromeを再起動させないといけないのだ。
Windows標準のMS-IMEだと、切り替えた入力方式がその場で反映される。Chromeを再起動させなくとも、ローマ字/かな入力切り替えが自由自在なのだ。
とはいえ、外付けキーボードの“キーボードレイアウト”変更後、PCそのものの再起動が必要なので、連動させればいいだけの話ではあったりする。
小さな画面をスマホで補完
自宅ではGPD Pocket 3をメインマシンにして、トリプルディスプレイ環境で作業しているのだが、出先でそれを行うのは結構目立つ。それに、PC本体のバッテリーがもたなくなってしまうという問題もある。
では、いつも持ち歩いているスマホを検索/参照用として使ってみるのはどうだろうか。HD解像度かつ6型という、表示できる情報量の少ないMicroPCのディスプレイ内であれやこれやタブを開いて行き来するより、スマホを併用することで、格段に作業が楽になった。PC本体のバッテリーを食わないのもいい。
たまたま筆者のスマホがサムスン電子の「Galaxy Z Fold3 5G」という折りたたみタイプだったので、検索した結果をチェックするのに目を向けるだけで済んだのだが、折りたたみタイプではないスマホでも、大したアクション(スマホスタンドがあるとベターだろう)が必要なわけではなく、狭いPCディスプレイだけで情報を確認するよりは、はるかに楽だと感じることだろう。
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