「Bluetooth LE Audio」仕様策定完了 今後数カ月で対応製品が登場見込み
Bluetooth SIGが、Bluetoothオーディオの新規格「LE Audio」の仕様が完成したと発表、対応製品も今後数カ月以内に販売予定だという。
Bluetooth Special Interest Group(SIG)は7月12日(現地時間)、次世代のBluetooth Audio規格である「LE Audio」の仕様策定の完了を発表した。ワイヤレスオーディオの性能向上や、低消費電力性能によるBluetooth対応補聴器など新しいオーディオ周辺機器のサポートを追加し、複数人で同時に音楽を楽しめる「Auracast ブロードキャスト オーディオ」が導入される。
Bluetooth LE Audioは2020年1月に発表されていたもので、もともとは2020年末か2021年初めには対応製品が登場する予定だったが、コロナ禍の影響などもあり計画が遅延していた。
LE Audioの大きなトピックとしては、新しい音声コーデックであるLC3(Low Complexity Communication Codec)のサポート、マルチストリームオーディオのサポートが挙げられる。これまで各社で独自規格だったワイヤレスイヤフォンの左右独立転送が標準化された。
新機能のAuracastは、スマートフォンやノートPCなど、Auracastに対応した機器から、近くにあるAuracast対応受信機(イヤフォンなど)にオーディオをブロードキャストできるというもの。従来のBluetoothのように、送信側でのペアリング操作などは必要なく、空港やジムなどの公共施設でミュートされたTVの音声をAuracastで配信し、対応したイヤフォンで音声を聞くといったことが可能になる。
既に対応機器の認定は開始されており、サポートする製品は今後数カ月で市場に投入される予定としている。
関連記事
- JEDECが「HBM3」の仕様書を公開 転送速度は毎秒819GBに
メモリの規格を策定する業界団体であるJEDECは1月27日(米国東部時間)、次世代のメモリである「HBM3(High Bandwidth Memory 3)」の仕様書を公開した。 - USB Type-Cケーブルに新しい「ケーブル電力定格ロゴ」が登場 ケーブル用のUSB4ロゴも更新
USB Power Delivery 3.1のリリースに合わせて、USB-IF(USB規格の管理団体)が認証済みUSB Type-Cケーブルに対する新しいロゴ規格を発表した。これに合わせて、認証済みUSB4ケーブルのロゴ規格も改定される。 - Appleがスマートホーム共通規格「Matter」に今秋対応 iOS 16やiPadOS 16で利用可能に
年次開発者会議「WWDC 2022」で、Appleがスマートホーム共通規格「Matter」への対応を発表した。今秋リリース予定のiOS 16やiPadOS 16の「ホーム」アプリで、対応製品を制御できるようにするという。 - IgaliaがXRヘッドセット用ブラウザ「Wolvic 1.0」を正式リリース MetaQusetのApp Labで公開
IgaliaがXR用ヘッドセット向けブラウザとして開発されている「Wolvic 1.0」を正式リリースした。 - PCI Express 7.0は2025年にリリース予定 現行5.0の4倍にあたる転送速度を実現
PCI-SIGが開発者会議「PCI-SIG Developers Conference 2022」において、次期PCIe仕様となるPCIe 7.0を2025年に仕様策定を完了する予定だと発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.