天空が10.1型ゲーミングPC「GPD WIN Max2(AMD)」を10月末から出荷 16万3400円から:実機写真あり
天空のECサイト「GPD Direct」において、GPD製のポータブルゲーミングPC「GPD WIN Max2」の予約販売が始まった。当初はIntelモデルとAMDモデルが登場する予定だったが、人気の差からAMDモデルのみの販売となる。早期予約者にはケースも付属する。
天空は8月17日、中国Shenzhen GPD Technology(GPD)製のポータブルゲーミングPC「GPD WIN Max2」のAMDモデルの予約販売をECサイト「GPD Direct」で開始した。税込み価格は16万3400円からで、早期予約者にはオリジナルケースを付属する。出荷は10月下旬から順次始まる予定となっている。
なお、GPD WIN Max2は「Intelモデル」も登場する予定だったが、GPDによるとAMDモデルへの需要が非常に多かったことからキャンセルされたという。そのため、天空で取り扱うのもAMDモデルのみとなる。
【更新:8月23日21時10分】天空から製品価格の一部改訂とラインアップ追加の連絡があったため、初出時からタイトルと本文の一部を変更しました
GPD WIN Max2(AMDモデル)の概要
GPD WIN Max2は、その名の通り「GPD WIN Max 2021」の後継モデルである。CPUの強化、ディスプレイの大型化/狭額縁化を進めることでゲームをプレイする際の快適性や没入感を高めた他、変則配列のないキーボードや使わない時にコントローラーを隠せる仕組みによって「コンパクトノートPC」としての使い勝手も改善したことが特徴だ。
先代の「GPD WIN Max 2021」(左)と並べる。写真のように、GPD WIN Max2のゲームコントローラーは使わない時にロッカーカバー(隠し板)で隠せるようになっている。このカバーは磁石式で簡単に着脱できる上、本体に格納スペースも設けられている
APU(GPU統合型CPU)は、Ryzen 7 6800U(2.7GHz〜4.7GHz、8コア16スレッド)で、メインメモリはLPDDR5規格の16GBまたは32GBを備える。
GPUはAPUに統合された「Radeon 680M」で、フルHD(1920×1080ピクセル)描画のゲームであれば、ある程度は快適にこなせる。より高度な3Dグラフィックスを求める場合は、USB4端子を介して外付けGPUを装着することも可能だ(※1)。
(※1)理論上はThunderbolt 3に対応する外付けGPUボックスを装着だが、全ての外付けGPUが正常に動作するとは限らない
APUに統合された「Radeon 680M」は、最新のRDNA 2アーキテクチャを採用したGPUである。フルHD解像度かつ低〜中品質の画質にすれば、そこそこのフレームレートでゲームを楽しめる(画像内のフレームレートはGPDによる測定値)
ストレージはPCI Express接続のSSD(※2)で、モデルによって1TBまたは2TBを標準搭載する、なお、SSD用のM.2スロットは2基搭載されており、本体底面からすぐアクセスできる「増設SSDスロット」にはType 2230(幅22mm×長さ30mm)のM.2 SSDを装着可能だ。なお、標準搭載されているSSDはType 2280(幅22mm×長さ80mm)である。
(※2)スロットの形状/レイアウトの都合で片面実装のSSDのみ利用可能(両面実装のSSDは非対応)
また、GPD WIN Max2にはLTEモジュールを搭載することもできる。モジュールとアンテナのキットは単体で販売される他(GPD Directでの税込み直販価格は1万1000円)、装着済みの構成も用意される。SIMカードスロットは「Nano」サイズである。
装着時は本体の裏ぶたを開ける必要があり若干面倒なので、使うことがあらかじめ分かっている場合は、装着済みモデルを購入した方が無難である。
ディスプレイは10.1型IPS液晶で、最大解像度は2560×1600ピクセル(アスペクト比16:10)、最大輝度は400ニトとなっている。ただし、解像度は出荷状態では1920×1200ピクセルとなる。タッチ操作とペン入力(MPP 2.0準拠/筆圧最大4096段階)にも対応している。
Webカメラは約200万画素のセンサーを備えており、最大で1612×1212ピクセルの映像を撮影できるようになっている。スピーカーは4基構成だ。
外部ポート類は、左側面にmicroSDメモリーカード(V30/A2クラス)とSDメモリーカードスロット(UHS-II対応)を、背面にイヤフォン/マイクコンボ端子、USB 3.0 Type-A端子、HDMI 2.1出力端子、USB4端子とUSB 3.1 Type-C端子を、右側面にUSB 3.0 Type-A端子×2を備えている。
USB4端子のフルスペックとのことで、先述の通り外付けGPUボックスの装着にも対応している。USB4端子とUSB 3.1 Type-C端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応している。USB PDの電源入力は最大100Wまで可能で、付属のACアダプター(100W出力)を使うと20分で50%分の容量を充電できるという。なおバッテリーの容量は67Whだ。
ワイヤレス通信は、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.2に対応する。また、先述の通りオプションでLTEモジュールも搭載できる。
「ポータブルゲーミングPC」を名乗るだけあり、GPD WIN Max2にはゲームコントローラーも搭載されている。具体的には、キーボードの上部左側にサムスティックと十字キー、上部右側にはサムスティックと「SELECT」「MENU」「START」ボタンと「A」「B」「X」「Y」ボタン、背面の左右にトリガーキー、そして裏面の左右にもトリガーキーが付いている。左側のサムスティックと十字キーは、スイッチの操作でマウスとして利用することも可能だ。
キーボードはUS(米国英語)配列で、主要なキーは変則的な配列もなく搭載されている。タッチパッドはキーボード上部の左右コントローラーの間にある。本体の正面には指紋センサーを備えており、Windows Helloによるログイン(サインイン)に利用可能だ。
ボディーサイズは約227(幅)×160(奥行き)×23(厚さ)mmで、重量は約1005gとなっている。
国内で扱う構成について
天空が国内で販売するGPD WIN Max2のラインアップと、GPD Directにおける税込み価格は以下の通り。なお、いずれの構成も「WPS Office 2」のライセンスが標準で付帯する。
- 16GBメモリ/1TB SSD:16万3400円(発表時:16万7400円)
- 16GBメモリ/1TB SSD/LTEモジュール内蔵:17万7400円(発表時:18万1400円)
- 32GBメモリ/1TB SSD:18万1900円(追加)
- 32GBメモリ/1TB SSD/LTEモジュール内蔵:19万5900円(追加)
- 32GBメモリ/2TB SSD:20万7000円(発表時:18万5900円)
- 32GBメモリ/2TB SSD/LTEモジュール内蔵:22万1000円(発表時:19万9900円)
先述の通り、LTEモジュールは1万1000円で単品販売も行われる。このモジュールはクラウドファンディングの購入分にも装着可能とのことだ。
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