「Intel Arc A380」は「ストリートファイターV」をプレイするのに十分な性能なのか(4/6 ページ)
Intelから実に22年ぶりとなるグラフィックスカード「Intel Arc」シリーズが発売された。そのエントリーモデルとなる「Intel Arc A380」を使ってストリートファイターVを満喫することはできるのだろうか。
1台のPCでゲーム実況も同時にやってみた
手応えとしては、今回のG-Tune PL-B-A380は5万円台スト5PCよりは性能が高そうだ。これを用いて実際に、「ストリートファイターV」(スト5)をプレイして見よう。
5万円台スト5PCでは、そのPC単体でスト5のゲームプレイと、配信ソフトのOBS Studioを使ってのゲーム実況配信をYouTubeで行うことができたので、今回のArc A380搭載PCでもできないはずはないと思い、試してみた動画がこちらだ。
すると、スト5のゲーム自体は全くストレスなくプレイできた上に、ゲーム実況配信もフレーム落ちなどをせずに滞りなく行うことができた。もちろん、スト5はスト5ベンチマーク実行時と同じ、フルHD解像度の「画面品質」設定を「最高」での実行で、である。プレイ操作に違和感はなく、大きな入力遅延も感じず。少なくとも、本連載の5万円台スト5PC初号機に優るとも劣らぬパフォーマンスでプレイすることができていた。
この実験を行った2022年9月時点では、Arc A380のビデオエンコーダーを用いてOBS Studioにてゲーム実況配信を行えなかった(10月に入って、β版でGeForce RTX 40シリーズのAV1エンコードに対応)。そのため、映像/音声のエンコード処理には、Core i5-124000内蔵のCPU内蔵GPU(Intel UHD Graphics 730)のビデオプロセッサ(QuickSyncVideo H.264)を活用するアプローチを選択した。
先述の通り、今回のG-Tune PL-B-A380はデフォルト設定状態ではCPU内蔵GPUとArc A380の両方が認識され、その双方を活用できたのだ。
なお、OBS Studio側の設定は以下の通りとした。参考にしてほしい。
なお、Arc A380はAV1エンコーダーを搭載しているが、YouTubeは2022年10月時点で、AV1コーデックベースの動画の投稿には対応しているものの、AV1コーデックを用いたライブ配信には対応していない。
ストリートファイターVのプレイと、ゲーム実況配信を行っているときのタスクマネージャーの様子。映像のエンコード処理を行っているのがCPU内蔵GPUのIntel UHD Graphics 730(GPU0)、ゲームグラフィックス描画を行っているのがArc A380(GPU1)だ
UEFI(BIOS)設定を行うことで、CPU内蔵GPUを無効化することもできたので、この状態でもスト5のプレイとゲーム実況配信を試してみたのだが、やはりOBS Studioでは、使えるビデオプロセッサは、QuickSyncVideo H.264だけであった。もっとも、特にゲームプレイの方は重くなることもなく、常に60fpsが維持され快適だった。
ストリートファイターVに関しては、プレイもゲーム実況配信も、A380単体で賄うことができると結論づけても良さそうだ。
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