デルが「Concept Nyx」のアップデートを発表――ゲーミングから「ながら作業」までを目指す:CES 2023(2/2 ページ)
Dell Technologiesがゲーミングサーバのコンセプト「Concept Nyx」を発表してから1年――そのアップデートが披露された。ゲーミングにおけるコンセプト開発の傍ら、そのマシンパワーを生かして仮想世界(VR)や拡張現実(XR)、没入型体験におけるユーザー体験の向上にも取り組むという。
仮想世界や没入型体験におけるユーザー体験(UX)を高める取り組み
オフィス勤務とテレワークを組み合わせる「ハイブリッドワーク」が普及し始めた昨今だが、その際に仮想世界/拡張世界や没入型体験が重要になるという指摘がある。ある意味で「物理世界」「デジタル世界」「仮想世界」を行き来することが増えていくということでもある。
そこでDell Technologiesでは、Concept Nyxの機能を活用して使い慣れたデバイスや周辺機器をAIと組み合わせて、仮想世界や没入型体験におけるUXを高める取り組みを進めているという。冒頭に述べた通り、Concept Nyxをゲーミング“以外”にも活用しようという試みでもある。
この取り組みを進めるに当たって、同社は「Concept Nyx Companion」「Concept Nyx Stylus」「Concept Nyx Spatial Input」「Concept Nyx Spatial camera」といったコンセプト開発を進めている。
Companionは「軽量のタブレットスタイルのデバイス」で、VR/AR空間を含む各種空間で行った作業や作ったコンテンツをまとめられるものだ。これさえあれば「ホワイトボードの写真を撮ったり、メモをコピーして別のスペースにアップロードしたりする必要」が無くなるという。
Stylusは、各種空間で手書きまたは音声で入力できるスタイラス状のデバイスだ。作ったコンテンツをドラッグ&ドロップによって空間移動させたり、入力した内容をAIが分析してイメージを作成したりもできるという。Spatial Inputは、Slylusと共に利用することになる入力システムで、既存のキーボードやマウス、3Dディスプレイなどと組み合わせられるという。
Spatial cameraは、同社のイメージング技術とWeb会議に関する知見を融合したカメラシステムだ。自分の動きをあらかじめAIに学習させておくと、その動きをカメラが無い状態でも“再現”できるという。
これらのコンセプトは、将来の製品に適用することを前提として開発しているという。今後の展開に期待したい。
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