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NVIDIAがプロ向けグラボ「RTX Ada」のミドルレンジモデルを発表 1250ドルから
NVIDIAのデスクトップワークステーション向けグラフィックスカード「NVIDIA RTX Ada」に新製品が登場する。先行して登場した「NVIDIA RTX 6000 Ada」よりもやや軽量なワークロードに向けたモデルで、従来の同クラスモデルと比較して全体的なパフォーマンス向上を図っている。
NVIDIAは8月8日(米国太平洋夏時間)、デスクトップワークステーション向けグラフィックスカード「NVIDIA RTX 4000 Ada」「NVIDIA RTX 4500 Ada」「NVIDIA RTX 5000 Ada」を発表した。菱洋エレクトロを始めとする販売代理店を通して単体販売される他、主要なPCメーカーから搭載製品も発売される予定で、出荷開始予定時期と米国における想定販売価格は以下の通りとなる。
- NVIDIA RTX 4000 Ada:9月出荷開始予定/1250ドル(約17万8800円)
- NVIDIA RTX 4500 Ada:10月出荷開始予定/2250ドル
- NVIDIA RTX 5000 Ada:即日出荷開始/4000ドル(約57万2100円)
「NVIDIA RTX 4000 Ada」は、先行発売された「NVIDIA RTX 4000 SFF Ada」と同一のスペック/価格で、ロープロファイル対応を捨てる代わりにシングルスロットサイズになったことが特徴だ
RTX Ada(新モデル)の概要
今回発表されたグラフィックスカードは、その名の通り「Ada Lovelace」アーキテクチャのGPUコアを搭載した「NVIDIA RTX Ada」の追加ラインアップだ。いずれも「『NVIDIA RTX 6000 Ada』ほどでなくとも、一定の高いパフォーマンスが求められるワークロード」での利用を想定して投入される。
既存のRTX Adaシリーズと同様に、「Amperer」アーキテクチャを採用する同等製品と比べると生成AI関連の処理は最大1.5倍、グラフィックスパフォーマンスは最大1.6倍、一般的なレンダリング処理は最大2倍と、全体的なパフォーマンスの底上げが行われている。
各製品の主なスペックは以下の通りだ。
- NVIDIA RTX 4000 Ada
- CUDAコア:6144基
- RTコア(第3世代):48基
- Tensorコア(第4世代):192基
- グラフィックスメモリ:20GB(GDDR6規格/ECC付き/160bitインタフェース)
- メモリアクセス速度:最大毎秒360GB
- 接続インタフェース:PCI Express 4.0 x16(シングルスロット)
- 映像出力:Mini DisplayPort 1.4a×4
- 消費電力:130W
- NVIDIA RTX 4500 Ada
- CUDAコア:7680基
- RTコア(第3世代):60基
- Tensorコア(第4世代)240基
- グラフィックスメモリ:24GB(GDDR6規格/ECC付き/192bitインタフェース)
- メモリアクセス速度:最大毎秒432GB
- 接続インタフェース:PCI Express 4.0 x16(デュアルスロット)
- 映像出力:Mini DisplayPort 1.4a×4
- 消費電力:210W
- NVIDIA RTX 5000 Ada
- CUDAコア:1万2800基
- RTコア(第3世代):100基
- Tensorコア(第4世代)400基
- グラフィックスメモリ:32GB(GDDR6規格/ECC付き/256itインタフェース)
- メモリアクセス速度:最大毎秒576GB
- 接続インタフェース:PCI Express 4.0 x16(デュアルスロット)
- 映像出力:Mini DisplayPort 1.4a×4
- 消費電力:250W
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