いよいよ登場! iPhoneからも利用可能なMatter対応スマートプラグ「Tapo P110MA」を試した:もう待ったなし! Matterで広がる快適ライフ(2/2 ページ)
海外ではさまざまな製品が出ているMatter対応デバイスだが、国内ではまだまだこれからという状況にある。今回はTP-LINKのスマートプラグを試して分かった、Matterのメリット/デメリットを見ていく。
オン/オフ以外の操作には別途アプリが必要 他にも注意点アリ
以上のように、セットアップはあっという間に完了する。後でタイムスタンプを確認したところ、所要時間はわずか2分だった。セットアップフローが統一されており、多くのデバイスをセットアップしていくことによって慣れること、また専用アプリをダウンロードする時間がかからないことが短時間で済む大きな要因だろう。
もっとも、いくつか注意しなくてはいけないことはある。1つはMatterを使ってセットアップした場合に利用できる機能は、電源のオン/オフという、ごくシンプルな操作に限られることだ。
本製品は電力使用量をチェックできる機能を搭載しているが、これはメーカーが提供する専用アプリがないと使えない。そのため、これらの機能を使う必要があり、一方で「ホーム」アプリで使えなくとも問題がないというのであれば、最初からメーカーの専用アプリを入れた方がよい。
もう1つは、これはどのMatter対応デバイスにも言えることだが、Appleの「ホーム」アプリから認識させるためには、ローカルネットワーク内に、AppleのHomePod、もしくはApple TVが設置されている必要があることだ。セットアップ時はもちろん、導入後についても、これらの主電源をオフにした状態(コンセントを抜いた状態)では操作が行えない。
ここで若干気になるのが、同じくホームアプリから利用できるHomeKit対応デバイスであれば、HomePodやApple TVがなくとも動作することだ。つまり将来性うんぬんは抜きにして、単純にAppleの「ホーム」アプリから使えるという条件だけならば、HomeKit対応製品の方が、導入のハードルは低いことになる。
このように、Matterならではのメリットもある反面、導入先の環境によっては別の最適解があるかもしれないことは、購入にあたって知っておきたいところだ。
ローカルネットワーク内のApple TVの主電源を抜くと、画面上に「ホームハブがありません」と表示され、本製品(緑枠内)が操作できなくなる。一方でHomeKit対応のスマートプラグ(赤枠内)は問題なく操作できる
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