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PDFソフト「Adobe Acrobat」にも生成AI 会話で要約や文章作成支援 将来は共同編集者のコメントを参考にした修正提案も
会話型のインタフェースで内容を要約したり、内容についての質問に答えたり、文章を生成したりできるという。
米Adobeは2月20日(現地時間)、PDFファイルの閲覧・編集ソフト「Acrobat Reader」「Acrobat」に生成AI機能「AI Assistant」をβ版として追加したと発表した。会話型のインタフェースで内容を要約したり、内容についての質問に答えたり、文章を生成したりできるという。まずは英語版のみ提供する。日本語版は未定だ。
AI Assistantのβ版は、個人向けおよび法印向けのAcrobat有料プランで利用できる。具体的な機能は以下の通りだ。
- AI Assistant:会話型インタフェースを通じて、PDFの内容をもとにユーザーの質問に回答する
- サマリーの生成:長文の文章を読みやすい書式かつ手短な概要にまとめる
- インテリジェントな引用:AI Assistantが行った回答の根拠となる部分を表示する
- 分かりやすいナビゲーション:長文の文書であっても、重要な部分にリンクを表示して情報を見つけやすくする
- 利用目的に合わせた文書の生成:メールやプレゼンテーション、レポートの作成など、利用目的に応じて要約文章を作成する。コピーボタンを表示して文章のカット、ペーストなどの操作性も改善した
なお、閲覧したPDFファイルの内容がAI Assistantのトレーニングなどに許可なく使用されることはないとしている。
さらに今後のロードマップとして、「複数のPDFファイルやその他形式のファイルから要約を作成」「AIによる文章の作成、編集、書式設定などの支援」「Adobe FireflyやAdobe Expressとの連携」「共同編集による他のユーザーからのフィードバックやコメントを分析し、修正箇所を提案」といった機能も実装予定だという。
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