マウスコンピューターの新拠点がオシャレ 広島にサービスセンターを設置した理由:メーカー訪問(4/5 ページ)
マウスコンピューターの「広島サービスセンター」は、同社製PCのサポートセンターであり、コールセンター機能も内包している。その実際はどうだったのか。プレスに初公開された同センターを見ていこう。
サポート品質の向上に向けた取り組み
これまでは広島SCを中心に見てきたが、改めて同社のサービス体制を見ていこう。
同社の修理部門は2002年に立ち上がり、埼玉県杉戸町を経て2011年に埼玉県春日部市に埼玉SCを開設した。現時点での人員数は広島SCの約5倍にあたる124人となっている。
ユーザーサポートの窓口であるコールセンター(CC)は、沖縄(沖縄県沖縄市)と米子(鳥取県米子市)に設置される。CCは当初外部委託で運営していたが、「PCメーカーのCCとして“正しく”運用したい」(軣氏)という意図もあり、2010年に沖縄CCを設立した。その後は、BCP(事業継続計画)対策で米子CCを2015年に設立している。
現時点での人員数は沖縄コールセンターが98人、米子コールセンターが21人となる。その上で、法人サポートをより強化したいということで、埼玉と広島のサービスセンターにもCCを設置する計画だという。既に埼玉SCには7人を配置しており、今後埼玉、広島ともに10人規模の法人向けCCにするとのことだ。
従業員の構成は、SCでは51%、CCでは73%が正社員となっている。ただ、軣氏は「女性活躍の場をもっと広めていかなければならない」とし、働き方改革、休み方改革を積極的に推進しているという。
具体的には、コールセンターシステムのクラウド化による在宅勤務の実現や1時間単位での有給休暇取得制度、家族も含めたインフルエンザ予防接種支援、「くるみん認定」の取得や女性活躍/子育て支援といった女性活躍の場の推進などに取り組んでいるとのことだ。
この他、沖縄CCでは休憩室にBGMを流したり、フリーWi-Fiを設置したり、広島SCでは紹介したようなカフェテリアが用意されるなど、リフレッシュできる環境も整えていくとした。
また、1月に発生した能登半島地震も含め、近年国内では自然災害が増えているが、そういった自然災害で被害を受けたユーザーへの特別修理対応を実施している。能登半島地震においては、修理診断や修理作業の費用を無料にする特別修理対応を実施しており、「こちらを活用して1日でも早い復旧につなげてほしい」という(軣氏)。
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