赤外線リモコンの制限は解消された? 新登場の「SwitchBotハブミニ」Matter対応版を試す:もう待ったなし! Matterで広がる快適ライフ(2/3 ページ)
家電も操作できるスマートリモコン「SwitchBot ハブミニ」に、Matter対応モデルが登場した。実機を使って試してみた。
全ての赤外線リモコン対応家電を操作できるわけではない
SwitchBotアプリ上で本製品の追加と赤外線リモコンの登録が終われば、Matterと連携するための作業を行う。これによって、iPhoneのホームアプリから、最大6つの赤外線リモコン対応家電の操作が行えるようになる。言うまでもないが、ネットワーク上にHomePodもしくはApple TVがあることが条件だ。
手順については、本連載で以前紹介したSwitchBot ハブ2やNature Remo nanoといったMatter対応ハブと同様、製品添付の10桁コードを使ってのインストールとなる。まれにMatter特有の理由不明のタイムアウトが発生するが、一からやり直せばうまくいく場合が多い。特に設定を変えていなくとも、何度も繰り返していれば成功する場合があるのも、他のMatter対応製品と同様だ。
ハブに名前をつけると追加完了だ(左)。ただし、この時点では赤外線デバイスが追加されていないので「ホーム」に戻っても何も表示されていない(中央)。SwitchBotアプリに戻り「Matter設定」を開くと、最下段に「サブデバイス」という項目が表示されているのでタップする(右)
「未追加」の欄に赤外線デバイスが表示されているので、「+」マークをタップして追加する(左)。追加が完了し、これでホームアプリに表示されるようになる(中央)。ホームアプリを開くと「エアコン」が表示されている。タップすることで操作が行える(右)
こうして見ていくと、一見何の問題もないように見えるが、気をつけなくてはいけないのは、SwitchBotアプリで登録した赤外線リモコン対応家電製品の全てが、iPhoneのホームアプリで使えるわけではないことだ。
例えば今回、エアコンと照明、さらに扇風機と3つの赤外線リモコン対応デバイスを登録してからMatterと連携させたが、このうち認識されたのはエアコンだけだった。照明と扇風機は、SwitchBotアプリ上では操作できるものの、Matter経由では認識されなかった。
これはSwitchBotのハブ側の制限によるものだ。SwitchBotアプリへの赤外線リモコン対応家電の登録には、「自動学習」「手動学習」「ボタン学習」の3つの方法があるが、Matterから認識できるのは自動学習か手動学習のどちらかを使った場合のみで、ボタン学習で設定した場合は認識されない。今回の照明と扇風機はいずれもボタン学習で設定したもので、この制限に引っかかったというわけだ。
この制限は従来のSwitchBot ハブ2と全く同じで、他社のMatter対応スマートリモコン、具体的にはNature Remo Nanoであれば何の問題もなく連携できるだけに、SwitchBotのハブ製品自体に根本的な問題があるのだろうと推測される。この制限がある限り、本製品は少々おすすめしづらいというのが結論だ。
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