“NEXT GIGA”のスペック更新で各社が学習用端末をアップデート──「NEW EDUCATION EXPO 2024」レポート(8/8 ページ)
6月6日〜8日にかけてTFTビル(東京・有明)で開催された「NEW EDUCATION EXPO 2024」。GIGAスクール構想第2フェーズに向けて更新された要件を満たす学習用端末のほか、校務用端末などさまざまなものが展示されていた。ここではハードウェアに焦点を絞って紹介する。
サブスクで印刷コストの波を抑える──エプソン販売
エプソンでは、プリンタのサブスクともいえるスマートチャージ対応のプリンタ「LX100-50MF」などを展示していた。
教育現場では、新年度スタート時、定期試験時など印刷枚数に波がある。通常のリースであれば印刷用紙やインクなどの消耗品費にも波が出てしまい経費の見極めが難しくなってしまうが、サブスクなら定額制だ。これまでの年間印刷枚数からピッタリのプランを見つけられるので、予算を立てやすくなる。また、サブスクに含む上限はインク代ではなく、印刷枚数だ。モノクロでもカラーでも関係ないので、積極的にカラープリントをしてもらうことができるという。
また、対応機種を追加すれば、同じサブスクアカウントで印刷枚数がカウントされる。教職員の多い学校や、各教室にプリンタを設置したい学校などでメリットが大きい。台数が増えると、インク切れなどの管理コストがかかりそうだが、「消耗品自動配送サービス」により、無くなりそうな消耗品はわざわざ注文しなくても自動的に届けられる。
サービスだけでなく、ハードウェア的にもメリットは大きい。毎分100枚印刷できるため、授業前の短い休み時間や試験前の放課後などにプリンタの前に長い行列ができにくくなる。これにより、教師の働き方改善にもつなげられる。教える側も教わる側も笑顔になれるソリューションだ。
あのキーボードがカバーが一体型に! エレコム
キーボードを制するには、タッチタイピングの習得が欠かせない。とはいえ、どの指がどのキーをたたくのかは人によって異なることがあり、家と学校で教わることがバラバラになってしまうこともあり得る。
しかし、エレコム「KEY PALETTO」(キーパレット)シリーズならその心配はないだろう。キートップが、使う指ごとに色分けされているからだ。PC USERでも、対象年齢者によるレビューをお届けした。使い勝手が良く、初めてのキーボードにピッタリとのことだった。
そのKEY PALETTOシリーズにiPad(第10世代専用)ケース一体型の「KEY PALETTO Folio」が登場するという。8月のリリースに向けて絶賛開発中とのことで、モックアップも“まだ”であったが、概要は告知されていた。
ケースとキーボード部分は分離可能で、ポゴピンによる接続を行う。iPadの傾斜を自由につけられるキックスタンドを用いた最大150度まで傾けられるフリーアングルモードの他、机の上を広く使うためのスタンドモードも備えている。
ケースとiPadはUSB Type-Cで接続し、ケースにはUSB Power Delivery(PD)対応のUSBハブ機能をもたせる。Apple Pencilはケース上部のペンホルダーに挿して持ち運べ、紛失を防ぐ。米国防総省制定のMIL-STD-810H相当の頑丈さを備える予定とのこと。
印字デザインは、かな無し、かな有り、中学生向け(かな無し)の3種類。故障時にはケースまたはキーボード単体で交換することができる。
ここまで、NEW EDUCATION EXPO 2024で見かけたハードウェアを紹介してきた。後編ではソリューションの数々を見ていきたい。
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