新型「Magic Keyboard」は何が変わった? 設計が一新され劇的に変化したモデルを13インチiPad Pro(M4)で試す(2/4 ページ)
Appleから、M4搭載のiPad Pro用キーボード「Magic Keyboard」が登場した。フルモデルチェンジを果たした実機を試してみた。
待望のファンクションキー列が追加
さて本製品は、従来のMagic Keyboardと外観はそっくりだが、実際に比べてみると、別物と言っていいほど、設計が変更されている。
最大の違いは、ファンクションキー列が追加されたことだ。従来モデルはキーが5段で、最上段にあるべきファンクションキーが省略されていたが、本モデルではそれらが追加されて6段となり、結果的にMacBookシリーズと同じ配列になった。従来はEscキーがなかったことから、別のキーに割り当てるなどの工夫だったが、それも不要になった。
またキーボード手前のパームレスト部の奥行きが広くなっており、手のひらの付け根が段差にかかってしまうことがなくなった。快適にキー入力をする上で、これは非常に大きい。
ファンクションキー列が追加されてキーボードの天地が広くなり、さらに手前のパームレスト部まで拡大しながら、奥行きそのものが従来とほぼ変わっていないのは、奥行きが有効に使えるように設計が見直されたためだ。
これは、真横から見比べてみるとよく分かる。本製品は、これまでかなり前方へとせり出していたiPad本体が、垂直に持ち上がるようになったことで、iPadがキーボード面に覆いかぶさる面積が極限まで減らされている。これにより、キーボード面の奥行きを維持しつつ、ファンクションキーの追加やパームレスト部の拡大が可能になったというわけだ。
ここで気になるのは、iPadの位置が後方寄りになったことで、背後へと転倒する危険が増したのではないかということだが、試した限りでは気にならない。むしろ、以前に比べて倒れにくくなったように感じる。
これは今回のiPad Proは大幅に軽量化され、従来モデルにあった頭でっかちさが解消されたためだと考えられる。重心が後ろに寄っていること自体は相変わらずなのだが、軽量化とうまく相殺された結果、使っていて気にならないレベルまで落とし込まれているというわけだ。
またマグネットによる吸着力自体、従来よりも強力になっているように感じられる。従来モデルでは画面を開いた時に、画面の下部、つまりiPad Proの下端を手前に引っ張ると、iPadが比較的簡単に脱落してしまっていたが、本製品はある程度の力を加えなければ外れない。
iPad Proを取り付けたMagic Keyboardを手前に移動させようとして、本体を持たずにうっかり画面に手をかけて手前に引いてしまい、iPadがキーボードの上に落下するというのはよくあることなので、これが解消されたことにより、使い勝手はますますよくなったように感じる。
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